ショック・ドクトリン〈下〉――惨事便乗型資本主義の正体を暴く ナオミ・クライン | お薬を使っても病気が治らず困っている方のための自然療法ホメオパシー

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上巻に引き続き面白かったです。この惨事便乗型 資本主義は、 未だに世界のどこかで進行中の手口であるということ。過去の話じゃないんです。


上巻も以前ブログで紹介しましたが、下巻は9.11やイラク戦争のイラク・イスラエルの話が中心。戦争って景気が悪くなると起こされるんです。儲かるから。

「独裁者から開放する」という名目のもと、その国を解体し、抹消し、資産を根こそぎ奪い去る多国籍大企業の経済的テロ。ニューワルドオーダーにも、従ってるんでしょう。

9.11テロで景気が活気付いたアメリカのセキュリティ産業。

イラク戦争で多国籍企業が復興ビジネス事業にむらがり、復興援助金を懐に入れていった。

1990年代アジア危機や、ロシアで、各国失業者対策の費用が削られ、社会保障の予算が削られました。それはIMFの要求で、各国は言うことを聞くしかなかった。

そうしないと金融援助しないぞと脅したから。事実何千万という人が解雇され、自殺に追い込まれた韓国・フィリピン・インドネシア・タイ(児童買春が激増)。ロシア。

金融マフィアだよね。ヤクザだよ。




この本を読むと、日本は狙われていると感じます。

この本の原題は「ディザスター・キャピタリズム」。ディザスターは災害、戦争だったり、天災だったり。

天災や戦争で、その国の経済を破壊することによって、人々の茫然自失のショック状態に導く。そして正しい判断ができないうちに、無理やり過激な市場主義経済改革を行う。

東日本大震災を去年経験したばかりの日本にも当てはまる。
日本でも、復興の名を借りて、財界優先・住民無視の政策をだす自治体も出てきていると聞きます。宮城県知事はCIA松下政経塾だしね。本の中の、シカゴ・ボーイズって感じですか。

まさか、宮城の漁業を多国籍企業に売り払ったりしないですよね?


経済が危ない、と洗脳する報道をするマスコミ。事実、カナダでは、国の財政をわざと悪くするようにみせる報道キャンペーンが張られた。実際そんなに悪くないのに、ですよ。

日本も今そうですよね。実際日本の経済は悪くなんかない。世界でみれば一番の優良運営の国なんです。他国への借金はほぼない。今円高なのも、日本のお金の価値が、信頼が高いからです。

アメリカドルが安いのは、アメリカの財政が危機的で、信頼が低いからです。そういう報道はされないでしょう?
「財源ナイナイ」詐欺ですわな。

そういうマスコミの洗脳の元、コスト削減という名目で、本当に削ってはいけないところのお金を削っていく。

大量解雇・失業手当の削減。社会的弱者を保護する施設の削減。公的な事業の民営化(公的な事業を多国籍企業へ売り払う)。

そして伝統的な企業が二束三文で多国籍企業へ売り払われ、築いてきた顧客・施設・ノウハウを奪われる。拡大する格差。消滅する中産階級。



今、日本の公共事業も危ないです。実際、四国の松山市の水道事業は、フランスの企業に渡った。そういうライフラインを民営化しちゃいけない。利益を追究する事業じゃない。しかも外国企業にまかせてどうする。



原発のセキュリティを担当してるのも、イスラエルの企業 マグナBSPです。福一だけじゃないですよ。日本全国の原発をイスラエル一企業が管理しているのです。アメリカのいいなりの日本の政府。

原発とか国民の命を預かる事業を外国の企業にまかせられ、内部でテロもおこせる。
ちなみに9.11のワールドトレードセンターテロも、イスラエルの管理会社が担当になった直後でした。

こういう緊縮財政を推し進めた日本最大の政治家といえば、小泉純一郎と、竹中平蔵(現維新の党)。中小企業をいくつもつぶし、日本企業を売り払った。言うことを聞かないりそな銀行を無理やり破綻させた。

「弱肉強食」社会を作り出すべく、弱者を保護する制度を、次々と改悪していった。政策に反対を唱えた植草一秀さんは痴漢えん罪で逮捕。その悪行をあげれば、枚挙にいとまがないです。

日本では、まだその流れは完全に切れてない、続いているんです。

今もどこかでひっそりと経済テロの仕掛けがかけられているはずで、国民一人一人が監視の目を持たないといけません。

そのためには、こういう本を読んでおくことですね。学生のうちに知っておくべきことじゃないでしょうか。

アジア危機が起きていた頃、私は中学生~大学生だったけど、そんなことに興味すら持たなかったよ。学校はもっと事実を教えるべきじゃないかな。

本当の歴史を知るのに良い本だと思うし、東日本大震災後の日本人が読めば、何か感じるはず。

徹底した取材をもとにこの本を書いた、ナオミ・クラインは本当にすごい。