7月9日
『きつねのおきゃくさま』(1984)

Kin152
黄色い人
黄色い種
音9

同じKin番号の著名人
あまんきみこ(絵本作家)
さだまさし
井川遥

【解説】
(5歳〜)
腹ペコのきつねさんは、ある日やせたひよこに出会いました。ぷくぷく太らせて食べようと考えたきつねさんは、ひよこにたーんとごはんを作ります。ひよこはなんて素敵なきつねさんだと感動します。そしてあひるさんやうさぎさんに、とても親切なきつねさんだと紹介するのです。それを聞くたびにきつねさんはなんだか照れくさくなるのでした。そんなある日、お腹を空かせたオオカミがやって来ます…!


今日のKin番号は
こちらの絵本の原作者
あまんきみこさんです。


ひよこさんは、何の疑いもなく
きつねさんは、「親切な人だ」と言います。
きつねさんは、
思いもしなかったかもしれませんが
自分にそんな一面があるかもしれないと
そのとき初めて気づくのです。


そうして
きつねさんは
おおかみから
食べようとしていたはずの
ひよこさんたちを助けます。


このお話を
「自己犠牲」だととるのか
「他者貢献」だととるのかは
見る人の心によって変わるでしょう。



きつねさんの行動は
果たして「自己犠牲」でしょうか?
自分が「我慢」したってことになるでしょうか?


きつねさんの行動は
きつねさんの「喜び」でもある
私は考えています。
誰かの役に立つっていうことは
人にとって「喜び」であり
他者がそのことで喜んでくれて
ありがたいという「感謝」でもあります。
「喜び」の連鎖です。


これが、自分の好きなことによって、
誰かの役に立つっていう
公式です。


ただ、
痛いのはイヤ
我慢はイヤ
辛いのはイヤ
から始まった好きなことって
その人の「喜び」が本当に伴っているんでしょうか?
なんだか、出発点がちょっと違う気がします。


私は、自分の「喜び」が
誰かの「喜び」であってほしいし
誰かの「喜び」が
私の「喜び」であってほしいです。


この度の豪雨で、
洪水の道を渡ってまで
予約のケーキを作ったケーキ屋さん。

子どもたちが心配で
隣町から濡れながら
自転車をこいで
避難所の小学校まで来てくださった
息子の先生。

土砂崩れで渋滞のため
6キロの道を歩いて出勤したお友だちのお父さん。


私の周りだけでも
こんなステキな方たちがいます。
この方たちは、
それぞれの相手の「喜び」が
ご自身の「喜び」だからこそ
こうして行動されたんだと思います。


他者貢献は、決して自己犠牲からなるものではありません。
これをこの方たちは
「自己犠牲」だとは
思っていないと思うんです。


少なくとも、先生においては、
私の心には
息子のために来てくださったという「喜び」が刻まれているのですキラキラ


黄色い人
自分の喜びを周囲に広げること
お役目ですニコニコ