暖冬と言われても、ここにきて寒い日が続いています。
こんな日は、昨年遠野での全国大会で聴いた、細越雅子先生の民話を思い出します。

民話とは、「人々の生活の中から生まれたもの」そして、「口伝えで語り継がれてきたもの」
もちろん、全国津々浦々民話はありますが、寒い遠野の民話は、心にも体にも沁みました。

細越雅子先生の語りは、
「昔あったずもな」
から始まります。
これは、「あったか、なかったか…」
という意味だそうで、おばあちゃんが、昔から伝わる話を小さな子に話して聞かせている様子が浮かびます。
テレビもスマホもない時代、外は極寒でも、ほんのり暖かさを感じますね。

細越雅子先生の語りは、
トンチの効いたクスッと笑える話から、遠野ならではの寒さ故の哀しい話まで、臨場感たっぷりで、思わず引き込まれていきました。

そして語りの終わりは、
「どんどはれ」

「どんど」はゴンドからきたもので、カサカサの藁くずのこと。「はれ」は払う。
なので、
「カサカサの藁くずを払う」という意味だそうです。
それだけ聞いてもピンときませんでしたが…、
冬は一日中藁仕事をし、カサカサの藁くずを払う…ということは、これで仕事が終わって、やっと床につく…。
ことを表しているそうです。
雪深い冬の厳しさを感じました。

宮城の冬は、雪はそんなに積もらないけれど、ちょっとだけ、民話の世界に触れてみたくなりました。

(ふう)

 


 

 

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