田谷力三 (2010.3.4.) | homework

homework

宿題のまとめ

1899.1.13.~1988.3.30.

東京・神田生まれの昭和のテノール歌手。


10歳の頃に旗本だった家が没落したため、学資の不要な場所を求めていた時、日本橋三越で少年音楽隊に出会い、すぐに入門。

ヴァイオリンやホルンなどの器楽を学んだが成績は優秀でなく、天性の美声を偶然に認められ、18歳でオペラ歌手としてデビューした。

浅草オペラで人気の頂点に君臨し続け、浅草オペラ壊滅後も、戦後まで本格的なオペラ、オペレッタの舞台に立っていた。

カルメンのドン・ホセ、ラ・ボエームのロドルフォ(日本初演)など、抒情的と劇的の両面を併せ持った重要な役が多い。


代表作に、「恋はやさし野辺の花よ」、「海賊ディアボロの唄」、「ベアトリ姐ちゃん」など。


1945年の東京大空襲で身体を壊し、一時声を失ったが、必死のリハビリで1948年に復帰。

懐メロブームで人気も復活し、浅草では「田力(でんりき)」の愛称で親しまれ、リサイタルは最晩年でも超満員であった。



~~~~~~~~~


サインや名刺にいつも「オペラ歌手」と書いていたそう。

「見られる職業だから」と言って足腰の鍛錬を欠かさなかったとか、死後に解剖された時、声帯があまりに若々しくて医学関係者が驚いたとか、すごいなあと思う。

天性の持ち物もありつつ、努力のひとだったんだろうなあ。

その根性を見習わなければ!