上棟から約2ヵ月。
大黒柱の養生がはずされました!
うちの大黒柱です!
もう、泣きそうです!

写真はリビングダイニング、大黒柱の正面からです。
この写真で見てわかるように左側には建具枠がきています。
後も壁があり、背割りが隠れます。
写真右は襖(ふすま)がくるので、写真の鴨居(かもい)より下はこのまま大黒柱を堪能できます。

大黒柱を探しに材木屋さんへ」で大黒柱を選んだ話は書きましたが、写真は載せてなかったので今回載せます↓
載せなかった理由は察していただけると思いますが、ブログ用に撮っていたわけでなく、人物入りの記念写真しかなかったからです。

さて、上2枚の写真で「あれ?」って、気が付いたでしょうか?

足場組み立ての日」でも少し書きましたが、この大黒柱がうちに来ないんじゃないかと思うことがありました。



それは、現場では基礎工事が行われていたころ。
後3週間ほどで上棟予定日だったと思います。
縁 創建工房さんの事務所の打ち合わせに行くと、社長さんからお話がありました。

大黒柱の隣が襖になるので、柱が真っ直ぐになるように削っていると、新たに節(ふし)が出てきました。
その節を見ると、今まで上だと思っていた方が下、つまり逆さまでした。
すでに手作業でする継手の加工をしてしまっています。
どうしますか。

……
頭の中、真っ白。
考えがまとまらない。
それほどのショックです。

あの、奈良まで行って選んだ。
あの、家族みんなの意見が一致した。
あの大黒柱が…逆柱(さかばしら)…?

どうしてそんなことに?

あの大黒柱は変木になるそうです。
下だと思っていた方が太く、木目を見ても材木屋さんで置いてあったのか逆さまだなんてプロでも思わなかったそう。
でも、節を見るとプロには上下がわかると言うのです。
その結果。逆さまだった。。。


社長さんは「新しい大黒柱を選んでも追加料金はかかりません。」と言ってくれました。
また「日光東照宮はわざと1本だけ逆柱にしている」話をしてくれました。

でも、大黒柱ですよ?
それが逆柱?
いやいやいや、ナシでしょう。

それとも、新しい大黒柱?
そうすると、また柱を見にどこかに行ったり…している時間や余裕あるの?
あの素敵な枯れの杉の大黒柱はどうなるの??
see-sawに引き取ってくれるそうですが、継手まで加工しているのに。
他のところで大黒柱になれるのだろうか?
うちには来ないのだろうか…?

諦めきれず、思考が同じところをぐるぐるしています。
夫も、ショックで言葉がうまく出ない様子でした。
(後で聞くと、やはりショックで考えがまとまらなかったようです)


そんな私たちに社長さんが提案。
大黒柱にささるリビングダイニングの梁を変えれば、大黒柱を上下入れ替えて(つまり正しい位置にして)おさめられます。

つまりこの段階で、リビングダイニングの梁は一方行だけ大きくて見せ梁になっています。
それだと、大引に はまるよう十字に加工した大黒柱(それも正面)が欠けてしまいます。
でも、その欠けるところに梁がこれば良いのです。
リビングダイニングの梁を和室のように格子にするとうるさいですが、一列だけ梁を増やしても良いかも知れません。
と、提案してくれました。

あの大黒柱を諦めなくていいのなら!
逆柱にならないのなら、それが良い!

まだショックを引きずりながら、梁を何本(大きくするのを)増やすか考えて。
やっぱり大黒柱のところだけにしようとなりました。
夫曰く「そこだけだと、この話をするきっかけになる」とのことですが。
結果よかったと思います。
梁も十字に入った方が、しっかりするとのことです。
柱だけの時は、梁がおさまるように切り欠いた
細い4本の飛び出しを見た時は、
正直不安を感じました。
(前越し前日↓足場組み立ての日」)
でも、おさまるとぴったり。
梁と柱が噛み合い一体になって安定感があります。
↑和室の格子の見せ梁と、リビングダイニングの1本だけ横に渡した見せ梁です。

↓天井下地を張る前。反対側から撮影したものです。
見せ梁がどれほど大きいか、見せ梁以外にも梁がちゃんと入っているのがわかります。


そんなエピソードのある大黒柱がとうとう姿を現したことに泣きそうになったわけです。

さて、その節はどこに?
と探しましたが、どうやらすでに開戸の建具枠で隠れてしまったようです。
ちょうど夫が1人で現場に行った時にその作業が行われていたそうで、貴重な左側の写真を撮ってくれました。↓
棟梁さんが今まさに加工しようとしているところですね。
そして逆光気味でわかりにくいですが、下の方に
3つほど節が見えます。
どの節で上下がわかったのか素人の私にはわかりません。
でも、おかけで逆柱になることなく
ちゃんとうちにおさまってくれて嬉しいです。

どうかこれから長く長く我が家を支えてくれますように。