メンバーやスタッフの言葉をライターさんが地の文で綴じ合わせつつ淡々と述べる年代記的な構成。まだ発売直後なのでネタバレは慎みますが、このような形でファンに舞台裏をも包み隠さず(この点については後述)知らせてくれた運営にはひとまずお礼を言っておきたい。ツイッターでもつぶやきましたが、ファンにとっては必読、とは言いにくいけど必携アイテムであることは間違いないと思います。
僕はこのブログでも再三申し上げていますように、舞台裏はあまり見たくないし積極的に知ろうとも思わない。「職員会議」と銘打たれたイベントにもこれまで1度も足を運んでいません。
理由はいろいろありますけど、1番は「夢を覚まされたくない」ということかな。エビ中現場が楽しいのは、演者も見物もそれぞれが「永遠に中学生」を演じつつ、一種の夢の国に遊ぶからであって、その仕組みを詮索し過ぎると、それは「幻滅」ということにつながりかねない。
今回のこの本にも、何もそこまで披露しなくても、と感じた箇所がいくつかありました。しかしながら、これは一種の「大本営発表」ですから、ここに書かれていることが100パーセント真実(真実という言葉にも厳密な定義が必要ですけど、ここでは一般的な意味における「ほんとうのこと」くらいにとらえて下さい)と鵜呑みにしないで、あくまで参考資料ていどに僕としてはとどめおくつもりです。美怜ちゃんのこと、莉奈ちゃんのこと、ほとんど触れられてないけど重要な裏方さんだったあの人のこと……今回のこの本が「正史」という扱いを受けるとしても、自分の肌感覚としての記憶にある「テキスト外」のことどもも自分にとってはまた違う角度から見た「真実」であり「歴史」であって、そうした個人的な真実や歴史を正史と「答え合わせ」するのも一興かも知れないけれど、その行為自体にはあまり意味はないように思います。
とまあ、読後にこんなことをつらつら考えながら翌日(すなわち昨日)の秋冬ツアー初日の八王子公演に臨んだわけですが、彼女らには昨日もまた素晴らしい夢を見させてもらいました。その様子はまた別稿で。
学生時代、5年間駒場に住んでました(駒場は目黒区の端で、生活圏はほぼ渋谷区でした)ので、自分にとっても馴染みの場所がたくさん。特に上原の大黒湯の写真にはノスタルジーを禁じ得ませんでした。あれから40年近く経って、いまそこに破れたサンダルを履いて写っている女の子をめぐってあれこれと思案を巡らす未来が待っていようとは、当時の僕には思いもよりませんでしたね、いやホントに。


