父が亡くなって、子供らには今年の敬老の日は2人の祖母だけとなりました(岳父は家内と知り合ったときにはすでに亡くなってました)。今まではほとんどルーティンと化していたこういう記念日も、今年は少し意味を持って心に響きます。ああすればよかった、こんなこともしてあげればよかった、という後悔はありません。今まで自分にできることはできるだけしてきたつもりですから。ただ、孫からメッセージカードが届いたらいつもすぐに電話をかけてきた父の嬉しそうな声がもう聞けないことに寂しさが募ります。
結局、父とは踏み込んだ話は最後まで一切しなかったように思います。僕は大学入学と同時に故郷を離れ、以来ずっと離れて暮らして来ましたから、たまに会ってもその時その時の近況報告だけ。まあでもこれが普通なのかも知れませんね。あの年頃の人はおしなべて寡黙ですから。
今取り組んでる仕事の中に、ある作家の伝記の翻訳が一本あるのですが、その内容は作家とその父との軋轢や葛藤を綴ったもので、さっさと済ませていれば去年のうちに訳了してたはずですが、他のことにかまけて今年に持ち越しになった仕事です。まあこれも、よく考えて取り組めという父からのメッセージと受け止めて、よいものに仕上げたいと柄にもなく殊勝な心持ちでおります。出来上がった本の感想が聞けないのは残念ですけど、まあこれが人生というものなんでしょう。
エビ中秋田分校の学芸会に思いを馳せつつ、今日も仕事に励みます。