さてさて今日は「べきだちゃん」
さっき降ってきたタイトルです。
昨日クリニックでたまたま患者さんに
私の中の「べきだちゃん」について話したからだと思います。
「べきだちゃん」は、私の中のいちぶです。
私の中のいろんな「私」の中のひとりです。
だいじないちぶ、だいじなひとりです。
私たちだれでも
自分の中にいろんな自分がいることは
みんな感じていると思います。
あることに対して
yesと言う自分と
また反対にnoと言う自分。
ほかにももしかして「どっちでもいいんじゃない」と言う自分もいるかもしれません。
自由に好きなようにやりたい、と思っている自分と
いやいや外れちゃいけないからおとなしく穏便におさめたい自分。
みんなに好かれたい自分と
そんなこと気にしないでいいじゃないと言う自分もいたりします。
いろんな自分がいます。
そのいろんな自分のことを
サブパーソナリティーといいます。
これはサイコシンセシスという心理学の考え方から来ています。
私がとても好きな考え方です。
難しい話になるけど、
むかしむかし
ひとの心を研究するひとたちは
精神分析ということをたくさんして
心をどんどん分けていって
分けるだけ分けていったそうな。
でも分けるだけじゃあかんやろ、
分けたものをひとつに統合するのが大事やろ、
とできたのがサイコシンセシス。
。。。みたいです。
簡単にいうと
自分の中を統合するための心理学がサイコシンセシス。
統合するために
自分の中にどんな自分がいるのか知っていくのが
サブパーソナリティーワーク。
今まで会ったけっこうたくさんのひとが、
「私、二重人格じゃないかと思うんです」とか
「いろんな自分がいて、自分っていったいなんのなのか、わからない」
「もう、自分の中、ごちゃごちゃです」
と話してくれました。
そう、
ひとりの自分というひとの中に
いろんな自分がいるんですよ。
いていいんですよ〜。
と私は思います。
とくに
このサブパーソナリティーという考え方を知ってから
よけいに思います。
でも
まず
そのいろんな自分の存在を知りましょうね、
知ってから
いろんな自分たちがお互いどんな関係か知りましょうね、
そして
ぜひ
ひとりの自分の中で
いがみあったり
否定したり
攻撃したり
されたりするんじゃなくて、
認め合って
支え合って
協力したり
補い合ったりしながら
やっていけたらいいじゃないねえ。
というのが
サブパーソナリティーワークです。
そんな風に
私が自分のサブパーソナリティーを知っていったときに出会ったのが
「べきだちゃん」
私のサブパーソナリティーのひとりです。
もちろん「べきだちゃん」の他にも
たくさんサブパーソナリティーはいますよ。
でもね、
この「べきだちゃん」
私の中で
ちょっとやっかいな存在だったのです。
私がオイリュトミーの勉強をしようと思ったきっかけのひとつが
「べきだちゃん」でした。
大学で建築を勉強した私は
卒業後、建築設計の仕事に就きました。
建築の世界って、みんな頭がいいんですよ。
どんな建物も、かっこいい言葉で解説したり、説明したりすると
かっこよくなっちゃうんですよ。
と当時の私は思ってました。
でも、
でも、
そんなんでいいの？
そんなんで認められるの？
それって
それって
うそじゃん！
今だからわかるけど
あれは「べきだちゃん」の叫びでした。
「べきだちゃん」の「べきだ」は
こうある「べきだ」から名前をつけました。
「べきだちゃん」は、まっすぐなんですね。
こうあるべきでしょ！
こうじゃいけないでしょ！
ちゃんとしなきゃいけないでしょ！
（あはは、もちろん生い立ちに関係してますよ〜。
長女ですからね、私。
それは、また書きますね）
そんな中で
オイリュトミーに出会ったんですね。
難しい言葉で飾り立てたりするんじゃなくて、
そこにただ存在することだけ。
シンプルですっきりしている。
ウソじゃない！
オイリュトミーってすごい！
というのが、
イギリスまで行って勉強しようと思った動機のひとつです。
これでウソが嫌いな「べきだちゃん」もすっきり！
とはいかないのが人生。。。
オイリュトミーの勉強の中で
「べきだちゃん」は壁にぶつかりました。
えっ、こうあるべきじゃないの？
そんなんでいいの？
えっ？えっ？ええええええ〜〜〜〜っ？
「べきだちゃん」崩壊。。。
そんなこんなで
「べきだちゃん」は、どんどん緩んでいきました。
前回書いたように
オイリュトミーは
宇宙の呼吸のいちぶになっていくこと。
それってたしかに
法則性や方向性みたいなものはあるけど
けっして
こうあるべき、というものではないものね。
こうあるべき、というよりは、
こうあるだけ、ただそれだけ。
私の中の「べきだちゃん」は思いました。
なあんだ、それだけなのか〜〜〜〜。
それは「べきだちゃん」の解放でした。
日本に帰ってから
前世療法の勉強の中で
師匠のトリシアにサブパーソナリティーを教えてもらってから
「べきだちゃん」の存在を見つけ
それからまたさらに
「べきだちゃん」の解放がすすみました。
そして
日々の患者さんとのやりとりの中で
さらにさらに解放していったのです。
今、「べきだちゃん」は
「まあ、どっちでもいいし、どっちでも大丈夫だし、ぜんぶOKだよね〜」
ってくらい、ゆるゆるしています。
かつての「べきだちゃん」は、
否定感まんさいでした。
他のひとを否定する。
自分をも否定する。
だから
どこに出しても恥ずかしくない自分でいるべきでしょ、
だから
ウソはいかんでしょ、ウソは！！
と、頑張ってましたねえ。
なんのため？
なんのために頑張ってきたんだろう？
なんのため？
認められるため。
受け入れてもらうため。
これは大きな気づきでした。
ああ、「べきだちゃん」は
だれかに認められるために
受け入れてもらうために
ずっと頑張ってきたんだなあ。。。
いやいやいや
ほかのだれかじゃない。
自分自身を
認めたいから
受け入れたいから
ずっとずっと
頑張ってきたんだなあ。
自分かあ〜〜〜〜！！！！！
認める認める認めるよ〜
受け入れる受け入れる受け入れるよ〜
「べきだちゃん」解放〜
ハワイでも解放〜〜
いま私の中で「べきだちゃん」の存在は
ガスもれ警報機みたいな感じです。
「べきだちゃん」がまた
こうあるべきでしょ、いかんでしょ、ウソでしょ！と
騒ぎ始めるのは
ピーピーピーとアラームがなってるのと同じ。
アラームを消しても
元を消さなきゃいけないのがガスもれ警報機。
元は
認めて認めて
受け入れて受け入れて
というところ。
なので、
「べきだちゃん」を抱きしめます。
いいんだよ、いいんだよ、
そのまんまで、いいんだよ。
「べきだちゃん」安心〜
けっこうたくさんのひとが
私の「べきだちゃん」と同じようなサブパーソナリティーを持っていると思います。
それが何かわからずに
知らない間にかなりの苦しみになっていることもあります。
昨日の患者さんは
自分の中のそんな自分に気づいたので
私は名前をつけたら、どお？と
私の「べきだちゃん」の話をしました。
彼女は最初、
私も「べきだちゃん」にすると言ったのですが、
しばらくしてから
やっぱり私のは違う！
「ベッキー」にします、と笑ってました。
さあ、彼女がどう「ベッキー」と仲よくなっていくのかなあ。
とても楽しみです。
楽しい仕事だなあ
今日もありがとう
