アパートの入居者たちから快諾を頂き、さっそく地主の元へ訪れ「みなさん、問題ないといってくれました」と報告。

 

なにしろ「使わせたくない」という理由。

 

それは

 

「アパートの入居者が嫌がるから」

 

入居者のみなさんが「そんなことはない」というのですから、問題はないはず。

 

しかし、地主からの回答は、再びの「NO」。

 

驚く自分をよそに、地主とその家族は

 

「いくら入居者がいいって言ってもねえ、決めるのは私たちだから」

「それにあんた、工事の音がうるさくて、アパートの人が出ていったらどうするの?」

 

玄関先で、ハイ、ハイ、と頭をたれて返事をしながら、思いました。

 

 

なるほど。

もっともらしい理由を並べているけど、ただ単に使わせたくないだけね。

 

だって、最初は「アパートの方々が嫌がるから」という理由だった。

でも、それは入居者からOKをもらっているから関係ない。

工事の音についても、車や資材がどこから出入りしても、工事をする場所そのものは、アパートの隣地だ。

重機や電動工具が音を出すのも、全部、我が家の敷地内だ。

 

と、ここで正論を並べても無意味なのは、良く知っている。
こういう人に何を言っても、断るための理由しか出てこない。

かといって簡単に引きさがったら「あきらめた」という意思表示になってしまう。

「じゃあ、これだけでも、いまは許してもらえませんか?

どうしたって、解体用の重機はアパートからしか入れません。まずは、その時、どんな感じになるのかやってみて、アパートの隣地を散らかしたり、何かを壊したりしないようにします」

 

地主と奥さんは顔を見合わせると

「汚したりしないだろうね?」
「まずは、解体の様子をみて判断して頂けませんか?」

地主と奥さんは顔を見合わせると

「じゃあ、まずは解体のところまでは使ってもいいですよ。それで問題が出たら、すぐに停めますよ」

「広い心でお許し頂き、ありがとうございました!」

と深々と頭を下げて、即、撤収。

次の作戦に移ります!