時代劇を見てあらたに思うこと  
 
 
このブログを読んで下さっている彩流さんから、放送について教えていただきました。
気軽に録画予約してみたら、見てよかった、見逃さなくてよかった。
彩流さん、ほんとうにありがとうございます。
 
だいぶ長くなりますが、あらすじをまとめておきます。

まずはクレジットから(バックの葵の御紋に映える・・・)。
 
 
松山から芸州広島城下に入ったご老公の一行。
 
 
黄門さま(佐野浅夫さん)、助さん(あおい輝彦さん)、格さん(伊吹吾朗さん)、八兵衛(高橋元太郎さん)。
広島の名酒が飲めるのを楽しみにしつつ、酒造りの歌を口ずさんでいると、どこからともなく、同じ歌が。。。
しかも、一行が感心するほどいい声だし、歌がうまい。。。
 
さては、、、
 
(俺のことかい?)
 
久々に故郷の広島に戻ってきたという薬売りの男、千太郎。
 
 
家族に逢いたいというが、なかなか踏ん切りがつかない様子。
 
一方、城下では大泥棒「夜烏(よがらす)の千太郎」が手配されていた。
 
 
別行動で関所に入ったお銀(由美かおるさん)は、薬売りの男に、関所を通るため夫婦を装ってほしいと頼まれる。
 
 
役人に感づかれたが、飛猿(野村将希さん)の機転で、千太郎は無事逃げのびる。
 
 
とりあえず夫婦ということで宿に入ったお銀と千太郎。
お銀さん、旅の疲れを癒しにお風呂へ。。。
 
(あ、もう、入浴シーンですか)
 
(ちなみに、外にいるのは飛猿)
お銀が風呂から戻ると、千太郎は姿を消していて。。。
 
ところ変わって、尾島屋のお屋敷。
 
(これまで時代劇を見てきた経験からすると、どう見ても悪い奴・・・)
 
戸締りもしっかりして、一安心、、、のはずが、、、
 
(やられた!!)
 
夜烏が小判をすべて盗んでいったのだった。。。
 
その夜烏は、、、
 
(おいらだぜ)
 
千太郎だった。。。
奪った小判は、貧しい町人達に分け与える、千太郎は「ねずみ小僧」のような大泥棒らしい。
 
さて翌日、お楽しみの名酒、唐紅(からくれない)を楽しみに酒屋を訪れたご一行。
 
 
ところが、すっかり味が落ちてしまっていることにガッカリ。
おかみの話によると、醸造元が変わってしまったからだ、とのこと。
これまでの醸造元、太田屋は火事で焼け落ちてしまい、お取り潰しの憂き目に。
変わって(例の)尾島屋が酒造りをしているのだと。
 
太田屋の焼け跡を訪れた千太郎。
 
 
そこへかつての使用人が現れ、再会を喜ぶふたり。
(私も使用人さんになりたい・・・)
 
実は、千太郎は太田屋の跡取り息子だったのだ。
使用人によると、火事は付け火(放火)だと言い、犯人からちぎり取った袖を証拠品として持っていた。
 
 
復讐の思いをたぎらせる千太郎。。。
しかし、ここにも追っ手が及び、今度は風車の弥七(中谷一郎さん)に助けられる。
 
一方、千太郎の母と妹が住む家に奉行所の役人がやってくる。
 
 
夜烏の千太郎がやってきたら、すぐに知らせるようにと。
尾島屋と代官は、千太郎が太田屋の息子であると感づいたのだ。
 
弥七の勧めで、ご老公一行と会うことにした千太郎。
 
 
彼は、広島を離れなければならなかった事情を打ち明け始める。。。
5年前、千太郎の父が亡くなったとき、葬儀に参列していた尾島屋が、太田屋の後見をしてやろうと言うのだ。
 
 
どうも尾島屋のおっさんは千太郎の母に気があったようである。
(最低やん・・・)
私と同じく、最低な奴、と思った千太郎は、とっさに尾島屋に切りつけてしまう。。。
(短気なのがたまにキズ)
 
(おふくろさんをよろしくたのむぜ。。。)
 
家族に迷惑がかかると、千太郎は母と妹を残し家を出て行ったのだった。。。
 
 
自分でとっとと仕返しを、と気がはやる千太郎にご老公は、必ず解決するから今しばらく待つように諭す。
 
ほどなく、お銀たちの調べで、尾島屋と代官が結託していること、そして付け火の下手人も明らかに。
 
 
 
そんな中、千太郎をおびき出すため、代官と尾島屋の策略で奉行所が母と妹を逮捕し牢屋へ。
ご老公はその裏をかくため、千太郎を奉行所へ連れて行くが、一味と疑われ、牢屋に入れられてしまう。。。
 
 
なんと牢屋で再会を果たした千太郎と家族。。。
5年間の太田屋の大変な苦労を聞いたご老公は、何とかしてやろうと強く思うのであった。。。
 
牢から書状を書こうとするご老公に、「このご隠居は、何者なのだろう」と不思議に思う千太郎。
 
(そりゃぁ、不思議でしょう)
 
書状は弥七により、広島城主の浅野綱長へ。
(うわ、トップダウンやん)
 
 
就寝中起こされたにもかかわらず、即、決済。。。
 
牢屋で、ご老公、八兵衛、千太郎一家が待つ中、外では、飛猿が千太郎だと言って出頭する。
 
 
付け火の下手人も引き連れられ、奉行所の悪事を白状し、奉行所は乱戦状態に。。。
 
浅野城主も駆けつけたところで、ついにお約束の印籠がおでまし。。。
 
(めずらしく、ご老公はご不在、今回は格さんに全権委任です)
 
(ひかえおろ~~)
 
(は、はぁ~~)
 
ご老公、千太郎に代わって、尾島屋、付け火の下手人、代官や関係者たちが牢屋へ入り、めでたく一件落着。
 
牢屋を出た千太郎だが、お尋ね者の大泥棒であることには変わらず、お裁きを伺うが、、、
 
 
ご老公は、「夜烏の千太郎」から「太田屋の若旦那」に生まれ変わったのだと。
 
 
亡き父が残した名酒「唐紅」をしっかり引き継ぐことを約束する千太郎。
 
ほどなく、太田屋は酒造りを復活、若旦那として活き活きと働く千太郎の姿があった。
 
 
 
そんな様子を見て、安心して広島を後にする一行。
 
 
千太郎が忘れられず、皆が酒造りの歌を口ずさみながら歩くのであった。。。
 
 
おしまい。
 
 
「水戸黄門 第22部」は、1993年5月から1994年1月まで放送されたシリーズ。
この広島の回は、1993年8月23日の放送だったようです(BS-TBSサイトより)。
ちょうど、五郎さんとの「ふたりのビッグショー」と同じくらいの時期ですね。
 
この頃は、一人暮らしを始めたばかりで、なんとテレビなしで過ごしていたんです。
実家には週末に帰ることのできるくらいの距離でしたので、気になる番組は録画をお願いして、週末に見るという感じでした。
しかし、これに出ていたとは、全然知りませんでしたねぇ。
 
驚いたのは、時代劇に出ている姿が、周りにとてもなじんでいること。
背が高いのに、重心がしっかり下にあって、せりふまわしも全くうわついていない。
 
秀樹さんの時代劇は、もちろんこれが初めてではなくて、単発では「妻たちの鹿鳴館」(1988年)、「三姉妹」(1990年)などがありますが、これはどちらかと言うと近代。
本格的なのは1992年の「徳川無頼帳」になるでしょうか。
 
実はその前に、新歌舞伎座での舞台、「花小袖清次」(1989年)、「仕立屋銀次」(1990年)、「元禄・暴れん坊」(1991年)、3年連続であって、この一ヶ月舞台の経験は大きかったのではと思います。
もともと、大河ドラマからもオファーがあったくらいですから、本人の意向、ファンの意向は別として、時代劇業界(?)にとっては期待の逸材だったのかも。
 
当時の個人的な思いとしては、、、やはり歌手であるので、音楽活動をメインにしてほしいなぁ、、、というのがありました。
この頃は、現代もののドラマ出演もそこそこありまして、なんでドラマが多いのかな、、、ちょっとしたモヤモヤ感はあったのですが。。。
 
私も年齢を重ねてから思い返すと、秀樹さんだけではなく、どんなタレントさんも、「どこで誰が見ているかわからない」。
というのはネガティブな意味だけではなくて、どんな仕事も真摯に取り組むことが、誰かに伝わって「ああ、あんなこともできる人なんだ、こういうことやってもらうと面白いかな」という、新たなジャンルへの広がりにつながってきたように感じています。
 
時代劇にも一所懸命に取り組んでいた姿を見て、あらためて心打たれました。
 
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若い頃の、こんな経験も、決して無駄にはなっていないのでしょうね。。。
 
よく考えたら、「水戸黄門」だって、助さん、お銀さん、飛猿、うっかり八兵衛、元はみんな歌手だし。。。
 
おまけ、エンディングでかかった酒造りの歌。
ちゃんと歌手であることも活かしていただいています。
 
 
 
 今日も最後まで長文におつきあいいただき、ありがとうございます。