今日も、セットで、アメリカの新規紙幣「グリーンバック」について話して行きます。


それでは、行きましょう。


グリーンバック登場の背景は


グリーンバックとは、米国財務省で発行された紙幣の事で、裏が緑一色だった為、こう呼ばれました。


南北戦争の費用捻出の為、米国政府によって発行された緑色の裏面の無利子証書の約束手形は、「グリーンバック」と呼ばれました。

1861年以降に米国政府によって発行された紙幣は、全て法定通貨として使用する事が出来、額面通りの価値があります。

米国は一度もその価値を切り下げた事はありません。


グリーンバックはどのように使われたのか?


アメリカ合衆国で南北戦争中の1862年から発行された不換紙幣。裏面が緑色なのでこの名がある。この紙幣増発の運動を背景に同名の政党も生まれた。


 グリーンバックは、当初戦費をまかなうために大量に発行されたが、戦後、共和党政府はデフレ政策をとり、兌換を開始することによってグリーンバックの引締めを図った。

しかし、インフレの持続を願う債務者、とくに農民たちの強く反対するところとなり、彼らは紙幣の増発を要求して、いわゆるグリーンバック運動を起こした。

1876年、運動の中核として第三極の「グリーンバック党」が結成されたが、翌年には労働条件の悪化に苦しむ労働者の支持が増え、「グリーンバック労働党」と改称、党勢力が最高潮に達た78年の選挙では、100万票を集め、14人の下院議員を連邦議会に送っている。


グリーンバック登場の意味とは


アメリカのグリーンバックは、日本とは違い、貨幣制度が完璧に整っている時に、それでもやむを得ず発行された紙幣です。

裏面の適当さが、米国の追い詰められている度のやばさを表しています。


グリーンバックは、全国民が使って失敗しなかった事で、逆に全国民に「貨幣も制度であり、変えられるモノだ!」と言う事を知らしめたのです。


それゆえに、政治運動に発展する処まで盛り上がったのです。


ベーシックインカムとグリーンバック


では、グリーンバック登場と退場、そしてベーシックインカムには、どのように繋がっているのか。


そこに何があるのか。


まず、当時のアメリカは、戦争に勝ったのだからもう用済みとばかりにグリーンバックを処分に掛かります。

そして、グリーンバック発行のせいで増発する赤字を埋める為に国策を緊縮財政・均衡財政に持って行きます。


そうなると当然の事ながら、そのシワ寄せは、国民に掛かってくるわけで、国民生活は苦しくなります。


どこかで聞いた事のある状況ですね?


当時のアメリカ国民は、ここで叛乱を興したのです。


第三極となる「グリーンバック党」を掲げ、政界へと殴り込みを賭けたのです。


残念ながら、この試みは成功しませんでした。

アメリカは現在でも二極しか無い事がそれを物語っています。


果たして、第2のグリーンバックは興るのでしょうか。