日本人の賃金は上がらない(2)

〜反成長主義と脱成長主義〜


「反成長主義」とは何か。

皆さん、ご存知でしょうか。


そして、「脱成長主義」もあります。

皆さん、こちらはご存知でしょうか。


さて、それでは見て行きましょう。



  「脱成長主義」とは何か?

 

ここの所、一気に人気になり、ブームにまでなった、「脱成長主義」とは、一体何でしょうか?


脱成長主義とは、これ ですね。


日本では、大阪市立大学大学院経済学研究科准教授の斎藤幸平氏が紹介した事で、一気に広まりました。


「脱成長主義」とは、何か。

その要点は、これです。


①経済成長を完全に全否定は、しない。

但し、優先順位は低くなる。

しかし、経済成長と環境との両立も、有り得なくはない。


②最優先すべきは、「環境問題」。

都市計画など、全ては環境整備・環境負荷・環境保護など、各種環境問題を優先させる為に、経済問題など、格下の問題については、考慮に値しないと扱われる可能性も。


③再び国営化へ

電気・ガス・携帯・交通・ガソリン、住宅など、人々の生活に必要な物は、国営事業化し、無料か、または格安で使えるようにする。


④仕事や労働からの開放

今までの、「仕事絶対優先主義」から、「人間の幸福優先主義」へと変えます。

人間にとって、最低限の生活は、③で確保されているので、今よりはあくせく働かなくても良いのです。


⑤社会的不公正の排除と、社会的負荷の軽減

自然環境や社会関係に対する負荷を削減する事。

資源の浪費を可能な限り減らす事、不公正・不平等などを無くす事、保健衛生上のリスク削減や労働時間の削減なども目的とされる。


このうち何が問題なのかというと、一番激しいのは、②でしょうね。


今は、畑面積を増やす事で、空気中の二酸化炭素を減らす事が技術として確立しています。


つまり、一次産業界が極端に優遇され、それ以外は極端に冷遇される可能性があるのです。


それを恐れて、激しい反発が起こっているのです。



  「反成長主義」とは何か?


反成長主義とは何か?

それは、これ です。


反成長(はんせいちょう、décroissance)とは、生態経済学反消費者主義(英語anti-consumerism反資本主義

の思想にもとづく政治的、経済的、社会的運動である。


反成長主義と、脱成長主義とは、基本的に同じ目的を目指しているため、基本的に似ていますし、同じ事も多いです。


違いは唯1つ。

脱成長主義は、経済学を完全に全否定はしていないが、反成長主義は、反資本主義と同根なので、「100%徹底的に叩き潰すべし!」と言うのが、反成長主義です。

その為の行動もしています。


また、反成長主義の宿敵である資本主義は、現在の世界のメインの潮流なので、世界的にも敵性国家が多い。

また、そのせいで、ファシズムや全体主義国家、社会主義国家など、ヤバイ国家に好かれる属性を持っている。


斎藤幸平氏も、それであえて選ばなかったのではないだろうか。



  何故これらの思想が日本で流行るのか?


日本人は、大体歴史に弱いです。

そもそも母国である日本建国の日時も場所も不明なのは、世界で日本くらいなものです。


日本には、世界最古の民族がいました。

しかし、彼等の遺した文明などは今に伝わってはいません。

何故か?

それは、定住をしない漂泊の狩人集団だったからです。


だから定住が始まった、縄文時代後期から歴史が始まり、天皇家でさえも、「分からない事はしょうがない」で済ませてしまうのです。


しかし、縄文時代は一万年以上あり、何故一万年以上も続いたのかと言えば、それは狩猟採集を旨とする漂泊の集団だったからです。


狩猟採集とは、肉食動物がいなくれば、その地域を離れなければなりません。

その地域にいる時であっても、大型獣の餌となるものを取り尽くしたら、大型獣もいなくなりますから、それは出来ません。

大型獣の餌は1つだけでは無いでしょうし、狩猟採集というのは、周囲全てに気を使うエコな生活だったのでしょう。


実際、世界最古と言われる、「四大文明」は、エジプトが遷都して無事だった他には、中国(砂漠化して滅亡)、インダス(砂漠化して滅亡)、メソポタミア(シュメール文明だが、これまた砂漠化して滅亡)と、全て消えている。

砂漠化したと言うのは、エジプトもだから、「人類は既に一度、環境破壊で滅んでいる」と言っても過言では無いでしょう。

今、MMTがどうこう言っている連中がいますが、それは遥か昔に、滅んだ亡国の学問であり、人類絶滅の主役になった可能性すら、あるのです。


砂漠化もせず、一万年も続いている、しかも国土は肥沃なままで、緑が豊富にあると言うのは、これはもう、奇跡としか言えない結果なのです。


この奇跡を起こした結果を、私達は誰にも教わらなくても、私達の積み重ねて来た遺伝子が記憶しているのでしょう。


だから、斎藤幸平氏が「人新世の資本論」を著した時、一気に広がったのでしょう。



  脱成長主義にとっての好機


今は、と言うか、日本はずっと「脱成長主義」にとっての好機です。


理由は、

①長いデフレ不況で、状況が変わらないなら、せめて、それに積極的なプラスの意味付けをしたいと言う層がいる


②今まで国政に積極的に関わり、国に緊縮財政を主導して来た、財務省とリフレ派が、隠しようもない「現実」の目の前に、国政から離されそうになると、「脱成長主義」に与する側になるかもしれません。


このように、「時は今、脱成長主義こそ、流行るべし」と言う状況なのが、今の日本なのです。


さて、積極的財政政策を打ち出す我々、積極財政派は油断してると、あっさりと庶民の支持を失いますよ。


ロシアのウクライナ侵攻によって、また、原発や核兵器へのスポットライトが当たり始めました。

しかし、核兵器の作る未来とは、あのような未来でしかありません。


未来を明るくするのは、核武装や核シェアリングではなく、ICANの核兵器禁止条約 です。


エネルギーと人間の未来とは、大きく関わって来ます。

我々が自信を持って進めて行く事が出来る、そんな技術を我々は既に開発しているのです。

水力・地熱・潮流・風力・太陽光、そういう大自然の恵みを、世界に先駆けて普及させる事こそ、世界に貢献する事になり、我々の技術を世界に示す事が出来る絶好の舞台だと、私は思います。