色々な分野からの科学を学ぶ「科学カフェ京都」に参加してきました。
ジーンスタンレーなる人物が経済物理学の父とされていますが、それでどうなの・・・という感じです。
難しい数学や物理学の理論を用いて、経済学の分野に殴り込みを掛けたような強引な学問ですが、
物理学者が研究費を捻出するために、
経済学の異分野に進出して、食い扶持となる研究費を得ようとする、
物理学を学ぶ以前の、拝金経済の世界を泳ぎきる駆け引きを感じます。
金融工学の急先鋒である経済物理学は、自らの正当性を主張するために、
自然現象に見られる乱流の速度と、為替取引が類似するとしつつも、
市場の誤差は、社会のノイズ(各種の意見やクレーム)によって、
若干の誤差が生じると言うのです。
この物理学は学問でしょか・・・・
誰のための学問なのかよく判らないのです。
為替相場や株式相場を正確に予測する物理法則が開発されたとして、
誰の役に立つのでしょうか・・・
生き馬の目を抜く熾烈な金融市場にあって、得られた法則は誰の手に落ちるのでしょう・・・
富を持つものはますます市場をリードし、富を蓄え、格差は益々拡大します。
経済物理学は、所詮市場をリードするものからの資金によって研究される学問ですから、
勝ち組は自ずから定められているモノと考えられます。
金融工学に組する物理学には、
学問の名のもとに学ぶ志が下品になりつつある・・・そんな感じを受けました。
非常に不愉快な物理学の講演会でした。