慶應義塾大学、「指定校推薦」合格者の実力。
と言っても、私のことじゃないですよ。
オチから言えば、
「指定校推薦の校内選抜で、私なんか全然届かなかった」、
という話。
私、地元では一番偏差値の高い高校に進学してました。
(所詮、地方の県立高校ですけど。)
高校1年、入学した直後の春。
ある日、進路指導室の前を歩いていましたら、
廊下の壁に「国公立・私立大学偏差値ランキング」が
張り出してありました。
国公立大学の一番上には東大・京大、
私立大学の一番上には早稲田・慶應の名前も載っていました。
そしてその横に「指定校推薦」募集の掲示。
・大学名
・学部名
・志願条件(平均評定値、他条件)
・志望期間
・推薦人数
早稲田、慶應も載っています。
それぞれどんな学校かは知りませんでしたが、
学校名ぐらいは中学時代から聞いたことあります。
当時、偏差値は早稲田の方が上でしたが、
なんとなくのイメージで「慶應の方がオシャレ」というのがあり、
その当時、慶応に憧れを抱くようになっていました。
しかも、指定校推薦なら無試験で100%入れるとのこと。
高校1年の一学期中間テストから全力で高評定狙いに行きます。
評定は、中間テストと期末テストの平均点で決まるのですが、
その際、学年平均点が60点になるよう個人の平均点が調整されます。
で、その結果、
80点以上なら評定「5」、
60点以上なら評定「4」、
40点以上なら評定「3」、
となります。
高校1年、入学してから既に必死です。全力。
試験1ヶ月前から試験範囲を想定してまとめに入ります。
暗記用に、一問一答を自作して解いたり、
学校で用意された参考書や問題集以外にも購入して、
読んで、まとめて、解きまくって・・・。
部活も半年で辞めました。
友達とも高校1年夏以降、遊びに行った記憶ないです。
とにかく評定「5」が欲しくて、全科目80点以上狙います。
でも、取れない・・・。
数学だけは3年間、全科目評定「5」でした。
だけど、国語科目は教科書だけでなく
応用問題も出るので暗記だけで8割以上は無理。
英語もグラマーは教科書・問題集から
そのまま出るので丸暗記で9割取れます。
でも、リーダーは教科書から7割ほどしか出ません。
もちろんその範囲も100%できるわけではないです。
全体で8割取れません。
理科・社会は8割取れたり、取れなかったり・・・。
中間でせっかく8割取っても、
期末との平均で8割切ってしまうことも。
学年末はなんか範囲広い・・・。
覚えきれなくて8割取れない・・・。
元々、各中学の上位10%が集まってる高校です。
ちょっとでも手を抜けば平均以下、
つまり評定「3」になってしまいます。
評定「5」がなかなか取れない中、
評定「3」は1個でも致命的です。
大体、評定の対象は5教科だけではありません。
体育、芸術の期末・学年末試験、
それに実技も評定に加算されます。
年に1度のマラソン大会。
男子は10kmです。
このマラソン大会の順位も評価になります。
走った。必死に走った。
普段、部活も運動もしてないのに、
それでも走った。頑張って走った。
陸上部はもちろんとして、
サッカー部、野球部、足速いよ・・・。(泣
なんとか、学年男子240人中、40番台。
それでも評定は「4」どまり。
「5」にはならない。
高校1年の一学期から、
高校2年の学年末までの2年間。
私は高校時代のいわゆる青春時代を捨てて、
必死に試験の点数だけを目標に頑張っていました。
でも学年360人中、中間・期末の順位は80番ぐらい。
どんなに頑張っても上位2割の壁が越えられません。
高校3年の春。
評定平均値の自己計算は「4.2」。
半ば諦めで指定校推薦の学内選抜に申し込んでみます。
そんな中、学年でも優秀な友達に
「世界史」の勉強方法を聞いてみました。
人名、地名の1つ1つが馴染みのない名前で、
事柄以前にまず名称が覚えられません。
試験3週間前から教科書まとめて、
必死にノートに書いて覚えます。
でも7割しか取れない。
「世界史ってどうやって勉強してる?
時間かけても全然覚えられなくてさ・・・。」
「試験の前日に3時間ほど教科書読んでるだけだよ」
・・・え?
その友達、部活は3年の夏までやってました。
全くガリ勉というタイプではなく、
昼休みはほかの友達とバスケで遊んでます。
多分、休日も遊んでたと思う。
でも、聞いたら、
1年の時から毎回全科目90点台取っていたらしい。
・・・かなわない。
もう、絶望しかありません。
天才っているんだ・・・。
凡人が必死で頑張っても、能力の差には勝てないです。
多分、その友達は学年で10番以内だったと思う。
地元の同学年は4000人ほど居ましたので上位0.25%です。
私が学内選抜に申し込んだのは慶應の法学部。
やはりというか、落ちました。
その友達は慶應商学部の指定校推薦、
学内選抜を通り、高校3年の夏で合格を決めていました。
他の地域、他の学校のことは分かりません。
あと、AO入試についても調べたことないので分かりません。
ですが、地元の高校での指定校推薦で言えば、
慶應指定校推薦の学内選抜突破の難易度は
東大・京大の合格に匹敵します。
当時、上位10名ほどは東大・京大、
もしくは他大医学部に進学していました。
そのような中で、高校1、2年の2年間、ただの1度も手を抜くことなく、
常にトップを取り続けなければ慶應の指定校推薦は通りません。
全科目満遍なく。
よく、指定校推薦は無試験だから楽、と聞きます。
でも、学内選抜を突破する為にはそれ以上の得点力が必要です。
「無試験」と「無勉強」は違います。
あと、一般受験の場合、現役1年の勉強で足りなければ、
浪人で学習時間を増やすことができます。
学習時間を増やすことが、
その労力や人生設計において、
決して「楽」なこととは思いません。
大変な苦労あると思います。
ですが、学習時間はカバーできます。
私、学習効果は、
学習時間×潜在能力×環境(教材や予備校、家庭環境、友人等)
と思っています。
縦軸、横軸、そして高さ。
この直方体の体積の大きさが「学習効果」と思っています。
指定校推薦の場合、
中間・期末試験対策に与えられた時間は、
全ての学生に等しいです。
等しく与えられた限られた時間。
この制約の中で、
最高のパフォーマンスを2年以上、
毎回結果として出し続けなければなりません。
得意2科目に特化した能力ではなく、
与えられた全ての課題に対し、
短期間で対応できる能力。
それを目の当たりにした結果、
私はその友人に対して挫折とか、
劣等感を感じることはありませんでした。
あまりにも違いすぎて、さっぱりと諦めがついた感じ。
うん。これは無理だわ。(笑
あれから20年。
もともと「慶應義塾大学」に対する挫折感とか劣等感はありません。
ただ、「慶応生」、「慶應OB」の方に対しては、
「雲の上の人」、「別次元の人」という越えられない壁を感じてます。
ただ、ただ、「すごい・・・。」と思うばかりです。
慶應通信。
まずは入学合否の不安もありますが、
それ以上に、そんな学生さんが集まる学校のレベルに、
私などがついていけるのか、という不安の方が大きいです。
文章力無いので無駄に長くなってしまいましたが、
つまりは、日々不安ということです。
うーん。こわい。