慶應「指定校推薦」合格者の実力 | 『鈴太のノート』慶應通信を卒業した日記(経済学部編)

『鈴太のノート』慶應通信を卒業した日記(経済学部編)

慶應通信経済学部 68期秋組
2014年10月学士入学 2017年3月卒業(在籍期間2年半)

慶應義塾大学、「指定校推薦」合格者の実力。


と言っても、私のことじゃないですよ。


オチから言えば、

「指定校推薦の校内選抜で、私なんか全然届かなかった」、

という話。


私、地元では一番偏差値の高い高校に進学してました。

(所詮、地方の県立高校ですけど。)


高校1年、入学した直後の春。


ある日、進路指導室の前を歩いていましたら、

廊下の壁に「国公立・私立大学偏差値ランキング」が

張り出してありました。


国公立大学の一番上には東大・京大、

私立大学の一番上には早稲田・慶應の名前も載っていました。


そしてその横に「指定校推薦」募集の掲示。


・大学名

・学部名

・志願条件(平均評定値、他条件)

・志望期間

・推薦人数


早稲田、慶應も載っています。


それぞれどんな学校かは知りませんでしたが、

学校名ぐらいは中学時代から聞いたことあります。


当時、偏差値は早稲田の方が上でしたが、

なんとなくのイメージで「慶應の方がオシャレ」というのがあり、

その当時、慶応に憧れを抱くようになっていました。


しかも、指定校推薦なら無試験で100%入れるとのこと。

高校1年の一学期中間テストから全力で高評定狙いに行きます。


評定は、中間テストと期末テストの平均点で決まるのですが、

その際、学年平均点が60点になるよう個人の平均点が調整されます。


で、その結果、

 80点以上なら評定「5」、

 60点以上なら評定「4」、

 40点以上なら評定「3」、

となります。


高校1年、入学してから既に必死です。全力。


試験1ヶ月前から試験範囲を想定してまとめに入ります。

暗記用に、一問一答を自作して解いたり、

学校で用意された参考書や問題集以外にも購入して、

読んで、まとめて、解きまくって・・・。


部活も半年で辞めました。

友達とも高校1年夏以降、遊びに行った記憶ないです。


とにかく評定「5」が欲しくて、全科目80点以上狙います。


でも、取れない・・・。


数学だけは3年間、全科目評定「5」でした。


だけど、国語科目は教科書だけでなく

応用問題も出るので暗記だけで8割以上は無理。


英語もグラマーは教科書・問題集から

そのまま出るので丸暗記で9割取れます。


でも、リーダーは教科書から7割ほどしか出ません。

もちろんその範囲も100%できるわけではないです。

全体で8割取れません。


理科・社会は8割取れたり、取れなかったり・・・。


中間でせっかく8割取っても、

期末との平均で8割切ってしまうことも。


学年末はなんか範囲広い・・・。

覚えきれなくて8割取れない・・・。


元々、各中学の上位10%が集まってる高校です。


ちょっとでも手を抜けば平均以下、

つまり評定「3」になってしまいます。


評定「5」がなかなか取れない中、

評定「3」は1個でも致命的です。


大体、評定の対象は5教科だけではありません。

体育、芸術の期末・学年末試験、

それに実技も評定に加算されます。


年に1度のマラソン大会。

男子は10kmです。


このマラソン大会の順位も評価になります。


走った。必死に走った。


普段、部活も運動もしてないのに、

それでも走った。頑張って走った。


陸上部はもちろんとして、

サッカー部、野球部、足速いよ・・・。(泣


なんとか、学年男子240人中、40番台。

それでも評定は「4」どまり。

「5」にはならない。


高校1年の一学期から、

高校2年の学年末までの2年間。


私は高校時代のいわゆる青春時代を捨てて、

必死に試験の点数だけを目標に頑張っていました。


でも学年360人中、中間・期末の順位は80番ぐらい。

どんなに頑張っても上位2割の壁が越えられません。


高校3年の春。

評定平均値の自己計算は「4.2」。


半ば諦めで指定校推薦の学内選抜に申し込んでみます。


そんな中、学年でも優秀な友達に

「世界史」の勉強方法を聞いてみました。


人名、地名の1つ1つが馴染みのない名前で、

事柄以前にまず名称が覚えられません。


試験3週間前から教科書まとめて、

必死にノートに書いて覚えます。


でも7割しか取れない。


「世界史ってどうやって勉強してる?

 時間かけても全然覚えられなくてさ・・・。」


「試験の前日に3時間ほど教科書読んでるだけだよ」


・・・え?


その友達、部活は3年の夏までやってました。


全くガリ勉というタイプではなく、

昼休みはほかの友達とバスケで遊んでます。


多分、休日も遊んでたと思う。


でも、聞いたら、

1年の時から毎回全科目90点台取っていたらしい。


・・・かなわない。


もう、絶望しかありません。


天才っているんだ・・・。


凡人が必死で頑張っても、能力の差には勝てないです。


多分、その友達は学年で10番以内だったと思う。

地元の同学年は4000人ほど居ましたので上位0.25%です。


私が学内選抜に申し込んだのは慶應の法学部。

やはりというか、落ちました。


その友達は慶應商学部の指定校推薦、

学内選抜を通り、高校3年の夏で合格を決めていました。


他の地域、他の学校のことは分かりません。

あと、AO入試についても調べたことないので分かりません。


ですが、地元の高校での指定校推薦で言えば、

慶應指定校推薦の学内選抜突破の難易度は

東大・京大の合格に匹敵します。


当時、上位10名ほどは東大・京大、

もしくは他大医学部に進学していました。


そのような中で、高校1、2年の2年間、ただの1度も手を抜くことなく、

常にトップを取り続けなければ慶應の指定校推薦は通りません。

全科目満遍なく。


よく、指定校推薦は無試験だから楽、と聞きます。


でも、学内選抜を突破する為にはそれ以上の得点力が必要です。

「無試験」と「無勉強」は違います。


あと、一般受験の場合、現役1年の勉強で足りなければ、

浪人で学習時間を増やすことができます。


学習時間を増やすことが、

その労力や人生設計において、

決して「楽」なこととは思いません。

大変な苦労あると思います。


ですが、学習時間はカバーできます。


私、学習効果は、


学習時間×潜在能力×環境(教材や予備校、家庭環境、友人等)


と思っています。


縦軸、横軸、そして高さ。

この直方体の体積の大きさが「学習効果」と思っています。


指定校推薦の場合、

中間・期末試験対策に与えられた時間は、

全ての学生に等しいです。


等しく与えられた限られた時間。


この制約の中で、

最高のパフォーマンスを2年以上、

毎回結果として出し続けなければなりません。


得意2科目に特化した能力ではなく、

与えられた全ての課題に対し、

短期間で対応できる能力。


それを目の当たりにした結果、

私はその友人に対して挫折とか、

劣等感を感じることはありませんでした。


あまりにも違いすぎて、さっぱりと諦めがついた感じ。

うん。これは無理だわ。(笑


あれから20年。


もともと「慶應義塾大学」に対する挫折感とか劣等感はありません。


ただ、「慶応生」、「慶應OB」の方に対しては、

「雲の上の人」、「別次元の人」という越えられない壁を感じてます。


ただ、ただ、「すごい・・・。」と思うばかりです。


慶應通信。


まずは入学合否の不安もありますが、

それ以上に、そんな学生さんが集まる学校のレベルに、

私などがついていけるのか、という不安の方が大きいです。


文章力無いので無駄に長くなってしまいましたが、

つまりは、日々不安ということです。


うーん。こわい。




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