本日は趙麗傑<チョウ・レイケツ> 先生による
今回のテーマは『脾~万能の臓器~』
外部から鍼灸師さん、柔道整復師さん、リフレクソロジストさん
など4名様と当スクールの受講生さん、卒業生さんが
12名ご参加いただけました。
先ずは、『脾』の生理学を復習します。
西洋医学的な観点の脾臓・膵臓の生理学と
比較しながら伝統医学の広義な概念の『脾』を
解説して頂きました。(皆さんにとっては復習ですね)
しかし臨床医としてのお話しは教科書にはない
こぼれ話がたくさんあり、望診・聞診のチェック
箇所などとても参考になりました!
↑脾と同経の肺経(孔最)のポイントを教わっています。
『脾』を損傷して起こる病理的な問題はじつに幅広く
中医学的な脾の生理学(気血の生成、運化、統血、昇清)を
理解していればわかるのですが外科だけでなく婦人科・内科
小児の問題にも絡んできます。
推拿整体師としては運動機能に関する問題を引き受ける
事が中心ですが、当然本場の推拿科では
上記全ての科の治療に携わります。
日本において、私たちセラピストは治療と言う目的から
しっかり一線を引きますが、推拿であれば筋骨格への
アプローチから経絡・経穴を通じて様々な不定愁訴や
未病に役立つ事ができます。
血糖値が安定したり、血圧が下がったり、血液検査の
数値が改善されたり・・・・
などは推拿施術の効果としてよく耳にする報告です。
ところで、日本人は『脾』が弱い国民性でしたね。
これって、本当に養生する事が大切なんです。
『脾』は先ず『気』と『血』を作る大事な臓だからです。
気(エネルギー)は病気への抵抗力、免疫とも関係があり
内臓、筋骨格全てが気の充実により働きます。
血液の重要さは書くまでもありません。
長期的に養生されないと、問題としては
筋肉の衰え、むくみ、各所の機能低下、貧血
各種出血、女性の不正出血(原因が明確ではない)
胃腸の虚弱、膨満感、内臓下垂などなどの問題から
明確な病理的問題へと発展しやすくなります。
ですので脾を補強(健脾)してゆくことで上記の問題を
未然に防ぎ、病気であれば早治のお手伝いになれば
良いですね。
↑脾経の施術と触診ポイントを教わっています。
中国では例えば骨折で入院している患者さんが
入院中筋力を落としてしまうとリハビリが大変なので
あらかじめ脾を補い、筋力を極力落とさない工夫を
するそうです。
骨は『腎』と関連がありますので、当然腎の強化と
合わせて養生するので、なんと西洋医的な治療と比べて
約倍も骨折の治療が早くなるんだとか!
↑脾経、胃経(脾と表裏)、肺経(脾と同経)の施術を
しっかりとご指導いただきました。
当スクールのみなさまは推拿施術以外でも脾を大切にする
食生活、養生法も復習して置いてくださいね。
他校で中医学を学ぶ推拿整体師さんや
自然療法に興味のある一般の方もご参加可能です。
来年も『趙先生による中医セミナー』を開催いたしますので
楽しみにしていてくださいませ
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