私が精神科医にかかり,
診断された結果は,軽度のうつ病だった。
そうゆう病気になったきっかけが大したことではなくても,
自殺をしたいと思ったことは事実だし,
まさか自分がこんな病気にかかるとは思わなかった。
一歩間違えれば死んでいた人生もあったのだなと思うと今でもぞっとする。
そして幸運なことに親は「休んだ方がいい」という医師の意見に理解を示してくれ,
私は高校を2か月休学することにした。
その2か月は,人生のガス抜きと言ってもいいくらい,
なにもできなかったし,なにもしたくなかった。
こんなに自分を取り繕っていない時間を過ごしたのは人生で初めてだった。
何もしないことで,かつて「他人から見えている自分を演じる」ことに縛られていた私は,
徐々に「何もしなくても生きてていいんだ」と実感することになる。
これは,私の環境が本当に恵まれていたと思う。
何もしていない自分を許すことができたのは,何もしていない自分を許してくれた家族や友人がいたからだ。
この恵まれた環境の上で私はこのことに気づくことができたが絶対に忘れてほしくないことがある。
それはもし仮に「ありのまま」の自分を他人が許してくれなくても,必ず自分だけは「ありのまま」の自分を許してあげること。
そして周りに「ありのまま」の自分を許してくれる人がいるならその人達を本当に大切にすること。
当たり前の事だと思う。
だけどそれをしっかりと教えてくれる大人は周りにいなかったように思う。
この2か月で「ありのままの自分」になれた私は,
成績が低い自分を許し,〈やめてはいけない〉と思っていた部活動をやめ,
”かっこ悪い自分”をさらけ出したが誰にも嫌われることはなかった。
そして「ありのまま」の自分に”かっこいい自分”を見つけ出せるようになった気がした。
この話のまとめは,「辛いことからは逃げる」や「頑張らなくてもいい」という単純な話ではない。
どこかの誰かが言ったように人生に正解はないし,
その時犯した失敗は未来の成功のきっかけかもしれない。
感情はいつだって主観的なものだ。
違うと思う意見があってもいいと思う。
ただ,ありのままの自分を愛してあげることができれば人生はとても豊かなものになる。
その後の高校生活は,「頑張れない自分」を許してあげることから始めた。
もちろん成績は低いままだったがそれでもよかった。
友人はもう一度私に部活動を誘ってくれた。
休学中にも連絡をくれた友人だ。
一時は辛くてしょうがなかった部活だったが,
自分を許してあげることができるようになった私は再入部を経て最高の学生生活を送れるようになったと思う。
私がうつ病になった原因は,
「他人の期待に応えたい自分」と「期待に応えるための努力ができない自分」のはざまに挟まれ徐々に自分を批判していったからである。
では今の自分が高校時代に戻った時に教えられることは何か?
そう原点回帰をしたときに考えたのが心と身体の健康面でサポートすること。
出来ないことには必ず理由がある。
それは必ずしも自分の心が弱いからではない。
心と身体の調子を調整してあげることができれば,
学生時代の私みたいに苦しんでいる人救うことができるかもしれない。
そして,「ありのまま」の君が一番素敵だよ,としっかりと伝えられる大人になること。
その言葉を欲している人を導いてあげられる人間になること。
「ヘルスコーチ」を通じて心と身体の健康状態をサポートしてあげることで,
少しでも心の病で苦しんでいるひとや自殺をしてしまう人を減らすことができればと思っている。
今までの人生で私はたくさんの人に「情熱」と「感動」与えられてきた。
今度は私の番だ。
まだ何も始まってはいない。
まだ何も成し遂げていない。
だけど「ヘルスコーチ」は私が「情熱」と「感動」を捧ぐことができる大好きなことだ!