ホロン口腔歯科衛生士の水津智子です。

 

「ホロン」的口腔歯科治療とは(こちらをクリック)

 

ここでは以前

『統合医療でがんに克つ』 (株)クリピュア

で掲載された内容と進化した治療法をご紹介していきます。

 

『歯並びは口腔周囲の発育とともに

 成立することを忘れてはならない』

 

 

  遠近めがね 遠くを観ながら、近くを見る  口腔歯科医 柳本信雄

 

 

あなたどうしてそんな口をしているの?

 

 

ヨーロッパのある国にいる日本人の女の子が、お友達から尋ねられました。

女の子は今17歳だが、もう何年も歯の矯正にかかっている。

女の子の歯並びは、オープン・バイトといって、前歯の上下が開いている。

当然うどんのような麺類は、前歯でかみ切れない。

 

ヨーロッパでは、どんなに教育水準が低くても、

乳幼児期の『おしゃぶり』の必要性を知っている。

 

そもそも『おしゃぶり』を使うようになったのは、

第二次世界大戦後の西ドイツに始まる。

なぜか子どもの歯並びが悪くなっていることに気づいた当局者は、

広く疫学的調査の結果、哺乳の期間が短くなって、

口腔周囲の発達が未完のままであることに起因することを突き止めた。

ドイツも夫婦共稼ぎが普通になり、哺乳期間が短くなり、

それを補うために『おしゃぶり』が登場したというわけだ。

 

残念ながら日本人の女の子は、

乳幼児期に『おしゃぶり』を使っていなかった。

不思議なことだ。

日本では「母子手帳」でも、

おしゃぶりはかえって歯並びを悪くするとして、

推奨されていない。

 

これはとんでもないことで『口呼吸』の弊害と共に、由々しき問題となる。

今回の症例でも紹介しているが、

歯並びは口腔周囲の発育と共に成立することを忘れてはならない。

 

 

  ホロン的口腔歯科治療教育の内容

 

 

 ドイツの歯科衛生学会による「小児科の先生へ歯科学からの大事なインフォメーション」より。

 間違った哺乳が多くの病気をひきおこしていることを示している図。(今井原図より)                        

 

 

〝母乳教育〟とは、何も母乳の栄養的なことだけを言っているのではない。

母親に抱かれることによる快感覚の体験、

〝哺乳〟することで連動機能する舌、口輪筋を含む他の表情筋、

骨格の成長発育、それに伴う脳機能の発達、

鼻呼吸の習慣を定着させるという様々な重要な意味があるのだ。

そこの根本を間違うと、この木のように様々な病気へと繋がってしまう。

 

ホロン的口腔歯科治療教育でも、

この根源である口腔周囲の機能回復を重要視し、

そのためのトレーニングを実践している。

 

 

 

  症例 口腔周辺の機能訓練だけで、歯並びが改善した  17歳女性

   

 

主訴

17歳になり左右上下に親知らずが生えてきて、奥歯しか当たらなくなり、

前歯でかみ切れなくなる。(オープン・バイト)。

その矯正治療相談として来院。

 

 

 

その他の所見

 

〇 顎関節症(中学生の時に実施した矯正治療後に発症

〇 慢性的なのど(扁桃腺)の腫れ(特に口蓋扁桃、小扁桃は顕著)→風邪を引きやすい=口呼吸

〇 呼吸がしにくい。苦しい。発声しにくい(舌の沈下)。

○ 無表情(自分では笑っているつもり)

〇 肩こり、首こり、アトピー性皮膚炎、頭痛

〇 母親への依存性が強い(自覚あり)

 

 

 

治療

 

今の体の(使い方)状態のまま矯正治療をしても、

治療効果は得られないであろうとの見解から、

まず体の使い方の確認と口腔周辺のトレーニング、

全身の整体(身体ゆるめなど)の開始

 

教育

 

〈機能免疫プログラム〉 

 

〇 口輪筋及び他の表情筋などの口腔周辺の機能訓練

 

〈ミトコンドリア活性法〉

 

○ 口呼吸→鼻呼吸→会陰呼吸(呼吸と身体を連動させる呼吸法)

  冷たいもの中毒の改善、睡眠の改善、食生活の改善など 

 

ホロン治療教育後の変化

 

    

               右矢印

 

    

 

〈口腔歯科〉

約4ヶ月後にはのど(扁桃腺)の腫れはかなり改善→鼻呼吸しやすくなる

約8㎜開いていたすき間が約4ヶ月後には4㎜に、

更にその2ヵ月後には2㎜になる。

初診より約2年後が写真の状態

(一切、矯正治療をしなくても、口腔周辺の機能回復させることで歯並びも整う)

 

 

〈全身〉

肩こり、首こり、頭痛の改善。アトピー性皮膚炎の完治。

風邪を引きにくくなる。

表情が豊かになる。

 

〈心の変化〉

今までは口が動きにくく発声しにくかったので、

初対面の人と会うのが苦手だったが、

それが改善したので前向きに話をしようと思えるようになった。

 

 

〈意識の成長、進化〉

何かと母親に責任転嫁したり、依存したりしていたが、

今は自分の状況を自分で分かるぐらいゆとりが持てるようになった。

 

 

 

最後まで、ご覧頂きありがとうございます。

この症例は、約10年前のものですが、

残念ながら日本では、今もなおトータルでみる

歯科治療を実践されているところは、

非常に少ないのが現状です。

 

ここでの記事が、

皆さまのお役に立てれば幸いです。

 

私の現在の勤務先は

東大阪市のクリニックです。

 

ここの院長である松谷英子歯科医師と

この治療を引き継ぐべく、日々、奮闘中です。

 

ひらおかデンタルクリニック

 

 

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