以前、勤めていた会社での、出来事。夕方、仕事をしていたら内線が鳴った。それ自体は、さして珍しい事ではない。他部署からの問合せなどは日常だった。
「はい、Holmesです。」
「Holmesか?」
ここまでは、普通の展開である。次の瞬間からは、僕にとっては異常な展開。
「バカやろ‼️」
相手は名乗る事はない。相当な剣幕のご様子。
「あ、申し訳ありません。」
驚いた僕は条件反射で、咄嗟に謝る。

ー 誰だこれ?
声の主はさっぱり見当もつかない。強いて云えば…入社当初から可愛がってくれる大先輩社員の、泥酔した時の声色に似てなくもない(笑)。ただそれにしては、余りにも唐突過ぎる。叱られる事をした覚えもない。受話器の向こうの方は、内心戸惑う僕に更に言葉を浴びせる。
「…部下にMAILを転送するのは良いが、親会社の署名そのままに流す奴があるか⚡」
いよいよ分からない。
ー はて、何のMAILだ?
話しから推測すると、親会社からMAILが来たらしい。が、当時僕ごときに大企業の親会社から、MAILなど送られて来る筈もない。そう云うポジション。部下も居ないポジション。
「?メール…ですか?」
身に覚えがない。戸惑う僕の気が伝わった様だ。何しろ話しが噛み合っていない。

「俺、Holmesに電話したつもりなんだけど、Holmesじゃないの?」

ー あ‼️
そこで漸く理解した。当時の直属の最も偉い取締役の上司は、僕と同じ苗字なのだ‼️それまでにも、内線違いや、MAILの宛先違いは多々あった❗
それにしても返答に窮する問い掛けだ。
「確かに私はHolmesですが、単なる経理担当でして…。上司とお間違えではないでしょうか?(汗)」

「ああ、ごめんごめん。掛け直す。」

内線はそれで終わった。
ー 全く人騒がせな…。それにしても…

一体誰?着歴から、思わず内線表を確認❗

ー あ!あった!え?

社長😱❕
従業員が、1000人強の企業だと、直に社長と接する事など、滅多にない。僕もそれまではなかったし、今後もそんな機会などない‼️と…思っていた。冷静に考えたら、取締役に怒鳴る事が出来る人は、限られてる。

その事後、その社長との関係は、それまでと全く変わる事はなかった。それは、社長の退任まで続いた(笑)。