You can't help getting older,but you don't have to get old
年をとるのは仕方がないが、年寄りになる必要はない
こう言ったのは、アメリカの俳優ジョージバーンズです。
本当にその通り!!と思います。
日本という社会は特に、若いことに優越感を持ちやすい社会で、中年、年寄りを揶揄するようなジョークを目にすることがあります。
若い人が、年上の人に腹が立てば、おばさん、ババアなどと言えば、それだけで勝ったような気になれるような空気が、確実に存在します。
しかし、私たち中年にも若い頃があったし、若者も確実に年を取っていくのです。
これは誰もが逆らえない事実、ある意味、平等な現実です。
それでも、私を含め多くの人が、年齢を重ねることに前向きになれません。
日本に蔓延する価値観から鑑みれば、年を取れば外見は衰えます。
それに抗おうとするには、よほどの努力が必要ですし、それでも無理なものは無理で、自然の法則に完全には逆らえません。
40代を過ぎれば、病気のリスクも増えてきて、更年期の症状が出始めれば、精神的にも落ち込み、年を取っていいことなんかあるのか・・と思います。
自分の加齢を感じ、それと同時に、元気だった両親が年を取り、頼っていた存在から頼られる存在になります。
頼もしかった両親に、出来ないことが増えていくのを見るのは、辛く悲しいことです。
たくさんのマイナス面があってもなお、年を取るのは悪いことばかりではありません。
年齢を重ねたからこそ、自分が一人で存在出来ているのではないことを痛感し、謙虚になれます。
たくさんの経験をしているからこそ、若いころには見えなかった多くのことに気付き、今の自分の方が好きだと思えることがあります。
だから、皆に訪れる変化を、受け入れることが大事だと思うのです。
「年を取るのは仕方がない」ということです。
そして、年寄りになってしまうかどうかは、その人の生き方にかかっています。
もう年だから・・何をやっても仕方がないから・・と思った時点で、年寄りになってしまっています。
衰えがあっても、現状を受け入れたうえで、自分をどう成長させるか、どう社会に貢献していくか、家族の中でどういう役割を担っていくか考えながら、前向きに生きていくことが出来れば、いくつになっても年寄りにはならないのだと思います。
最近、谷垣禎一さんの近況の記事を読みました。
私がとても好きだった政治家の一人です。
小泉政権、安倍政権時代に、要職を歴任し、自民党総裁も務めていました。
当時、野党政権だったため、総理大臣にはなりませんでしたが、いずれは総理大臣となるのでは、と思っていた方です。
自転車好きは有名でしたが、その自転車で事故にあい、麻痺の残る体になり、政治家を引退されました。
現在77歳になる谷垣さんは、現状を受け入れ、穏やかな顔で写真に写っていました。
年をとるほどに、精神が顔に出ると常々思っている私は、谷垣さんの穏やかな笑顔を見て、素敵に年を重ねられてることに感動しました。
年を重ねるほど、辛いことも増えるのでしょうが、現実を受け止め、受け入れ、そのうえで穏やかに、けれど前向きに生きていくことが目標です。