夕方。田舎道。彼女は生きたでっかいザリガニを田んぼから片手で鷲掴み、僕に突き出しザリガニの腹を見せながらすごい笑顔をする
僕の大嫌いなザリガニの腹
それを 捕まえた!食べられるよ! と言いながら僕が苦手なの知ってて近づいてくる
僕は後ずさり彼女の歩調は早くなる
逃げて追われて
彼女の満面の笑みと笑い声。
疲れ立ち止り地面に叩きつけたでっかいザリガニ。
地面に触れると同時に粉砕した。
地面に飛び散ったザリガニの肉片、破片。
甲殻を2人で踏みつけ踏みつけ笑いながら歩いた。いい音がするね!
見たことある道帰り道
あなたはずっと笑顔だ
そこからだ。夢の中の話なのか記憶の中の話なのか。でも確かにあった気がするこんなこと。
端正な顔立ちいつでも元気で誰にでも優しく人当たりが良さそうで口元が綺麗なあなたの話。
名前は忘れた。
ふとね。たまによぎる。
なんでもない。佐藤のお話。