5才まではピアノを弾かせないで | 「カラダの使い方を学ぶ」ということ

「カラダの使い方を学ぶ」ということ

アレクサンダー・テクニーク教師の立場から、日々想うことを書いていきます。

 

 

ここ数年は、ピアノの先生に「ピアノに効く脳トレ」というものをシリーズで教えています。

 

粗大運動もままならない時期から、両手で違う動きをする曲を教えている!?

 

まだぜんぜん体幹の筋力もカラダの協調性もない状態で…………。

 

 

 

これはかなり危険なことなのですよ\(◎o◎)/!

 

 

 

以前、ブレインジム®という子どもの教育プログラムを勉強し教えていた頃に、両手でお絵かきをするエクササイズをまる2日間ひたすら行うワークショップがありました。

 

普段、使っていない脳をフルに使うので、大のおとなが途中で、バタバタと倒れこんでフェイドアウトしてしまうほどのハードなプ

ログラムです。

 

ルールは「ただ同時に手を動かして書く」

 

シンメトリーに渦巻きを描くというようなシンプルなものから、両手を同時に使って風景画を描くような高度なものまで。

 

 

 

 

ただ、黒板の字をノートに書き写すだけでも、高度な巧緻運動になります。

 

 

 

それを小学生にも満たない子どもに両手で違う指使いをさせて曲を弾かせているのです!?

 

(これは字を書くよりはるかに高度な巧緻運動になります。)

 

 

まずは、粗大運動を充分に行い、カラダ全体で演奏することを教えてあげてください。

 

例えば、バランスボールなどで全体を使ってリズムをおしえる。

 

歩きながら手拍子を打つなど。

 

 

 

最近はYouTubeなどで、子どものコンクールの動画などを簡単に見ることが出来ますが、カラダの専門家としては正直言って痛々しくて見ていられないです。

 

 

子どもの発達は、順序があります。

 

それを無視したピアノ教育は、後の子どもの成長に禍根を残す可能性が考えられます。

 

これはさまざまな研究機関が公表しています。

 

 

 

 

①まずは、片手ずつのスペシャリストを作ってください。

 

           ⇩

 

②そして左手から右手へとつないでいって、

 

           ⇩

 

③それからシンメトリーな両手の動き

 

           ⇩

 

④それから両手で違う動きを教えてあげてください!

 

 

 

早期教育が悪いとは思いませんが、ピアノの先生は、脳の発達のことを勉強してほしいと切に思います。