境界線(ボーダー)というのは、
他者との距離感について言われることがほとんどだと思います。
主に人間関係においてですが、境界線について、おのころ心平さんの著書でとても丁寧に説明されていますので、興味のある方は是非読んでみてください。
ところで、自分中の境界線について考えてみたことはありますか。
他者と自分との境界線ではなく、自分の中の意識と無意識の境界線です。
たとえば、半眼で瞑想をしているときに「視える世界」と「視えない世界」両方を感じるタイミングがあります。
上半分は目を閉じているので暗く、
下半分は外の世界が見えています。
文字通り、半分半分の視界が広がります。
そんなとき、あぁこれも自分の中にも境界線のひとつなのだなぁとしみじみと感じます。
瞬時にその感覚を呼び起こしたり、常にその感覚を保てるほど達人ではないので、瞑想をしている何度かに一度、味わえる感覚です。
他に、指先を動かすことはできるけれど感覚が喪失して、まるで指先だけ他人の身体をのっとったような感覚などもあります。
自分の中に、外と繋がる部分と、内と繋がる部分が、それぞれあると気づくのはとてもこころ安らぐ感覚です。
ココロというのは、実は一枚岩ではないのだと思うのです。
楽しいことうれしいこどだけでなく、辛いこと悲しいことも自分に起こっている事象は、外と繋がる部分が知覚しています。
だけど、自分の内と繋がる部分では、ココロすべてが揺さぶられる事象ではないはずです。
なぜなら、うれしい、楽しい、辛い、悲しいと判断するのは、過去の記憶や比較などからラベリングされているに過ぎないから。
ココロの中には、色眼鏡で視ない感受しない部分があるのです。
そんな自分の中の境界線について、少し意識を向けてみて、心の中の揺さぶられない部分を見つけてみませんか?