「かわいい!」は日本独特の感性で、
かわいい文化は日本文化だともいわれる昨今。

どんな言語でも、その国で生きたひと同士でしか共有できない感覚ってあるもの。
英語だと、Sweet!! とか、Sweetyなのか。
わたしがイギリスに住んでいた頃は、
Dainty とよく言われたけれど、それはわたしが小柄なせいだろう。
小さくてかわいい、儚くてかわいい、淡くてかわいい、○○だからかわいいであって、
「かわいい」という一言がそれほどたくさんの意味を包括するのは、やはり日本語のかわいい、だろうと思う。

先日、地元の人気ケーキ店4店舗のさまざまなケーキを楽しみながら、ご縁結びをするパーティのお手伝いをした。

たくさんの参加者に行き渡るようにカットするために間引かれた、チョコやメレンゲのサンタクロースやトナカイたちだけをお皿に集めて、ケーキをカットしてくれていたパティシエさんが持ってきた。(パティシエは、ケーキを作るだけでなく、カットをしてもやはりプロなのだ)

「ちょっとこれかわいくないですか??」
「かわいい…」
「かわいい!ひとつでもかわいいのに、集まるとさらにかわいい!」
かわいいのシュプレヒコールです。

かわいいものって、
別に自分のものにならなくてもいい。
(ときどき、どうしても手に入れたくなることもある)
見ているだけでもいい。

存在そのものが愛おしくて、愛でていたい。
愛おしさも、愛でることも、「愛」なのか…