ドトールでの出来事です
斜め前に座っていた男性が、
帰り際、席を立たれた際に灰皿を落としてしまわれました
その男性は灰皿を拾って帰られました
私の角度からは地べたまではハッキリとは見えなかったのですが、
屈んでいらしたので灰皿の容器は拾われたのだなと思いました
そして、しばらくしてスタッフが近くを通った際に、
私の隣に座っていた男性がそのスタッフを呼び止め、
『さっき灰皿落としたみたいやから…』
と、掃除をして欲しいと言ったのです
灰皿を落としたのですから、
当然、灰や吸い殻が散らかるのは必死です
スタッフが掃除を始めました
広範囲に掃除が及んでいたので、
推測するに結構な飛び散りようだったのではないでしょうか
そして、私の隣の男性は少し呆れたように言いました
『落としたって言って帰ればいいのに』と……
その通りです
灰皿を落としてしまったので、
また掃除をしておいてもらえますか？
と、言うのが常識ではないでしょうか
当たり前ではないでしょうか
普通ではないでしょうか
もし、自分の家の中で落として散らかってしまったとしたら…
もちろん、片付けるでしょう
友人のお宅にお邪魔して何か落として汚してしまったら、
一言謝り、片付けるでしょう
では、なぜこの男性はスタッフに一言、
『落としてしまったので片付けて欲しい』と
伝えて帰らなかったのでしょうか
灰皿は拾ったし、あとの片付けなんて店側の仕事やろ
とでも思ったのではないでしょうか
あくまで、これは私の勝手な憶測です
実際のところは本人に聞いてみないとわかりませんが
しかし、上記のように捉えられても致し方がないでしょう
たとえ、自分がお金を払っているお客さんという立場だとしても、
片付けたりその他諸々、
居心地が良いようにと動いてくれるお店のスタッフがいるのです
お客さんでもスタッフでも、
人間というのは、
人というのは、
互いの思いやりの中で成り立っているのではないでしょうか
たった一言を言わなかった男性
一言いえば…
一言、『掃除をして欲しい』と言えば…
言えれば…
たった一言で世界は大きく変わります
一言を伝える『勇気』を持ちたいですね
それが、相手を思いやり、そして、自分の身を守ることにも
繋がるのだと感じてなりませんでした
この男性の行く末がどうか幸せであることを願いつつ…