フリーペーパー | (改題)PD/PTSD/心臓病自称ビジネスアーティストがなんとか生きていくブログ

フリーペーパー


都会でも、地方でも今、フリーペーパーだらけ。
出版の何かが変わろうとしている。

そういう僕も地方自治体発行のSP用フリーペーパーを
4C(オールカラー)で、創って出しているが
コンセプトは、市販雑誌と変わらないクオリティ。
ash

打倒! 市販雑誌。

少ない予算で、スピーディに、いかに広告を少なくして出すか?

が課題だった。
フリーペーパーというと、地方では
広告の中に記事があるといった広告雑誌といった感じのものだらけだ。

だからこそ、記事だらけにして、広告がちょっとだけにしたかった。

そして、僕の持ちうるあらゆるコネクションを駆使して
アーティスト、レーサー、Dr、含めて
いろんな人に記事を連載してもらっている。
当然それだけのメリットがあるように
プロモーション効果があるようにしている。

現在3万部を長崎県全域、佐賀県一部、約1000カ所配布しているが
これも、コスト削減で、
たった3人で、4日間で、1000カ所近くを配布している。
のべ12人で、1000カ所。
一人あたりの配布設置数は、すごい数だ。
しかも地方である。
ガソリン代は、一号の配布で、5万7万いってしまう。

が、やるしかない。
外注を使えば高くなる。
スタッフ総出だ。

そして、雑誌は人気が出れば、広告も入るし
料金が高く攻められるから
広告数が少なくても、採算が取れるようになってくるだろうし
記事自体が、広告の場合もある。

しかし、内容でかなり苦労をした。

クライアントは、自治体。
いわゆる、コテコテが大好きな人種だ。
競艇という、悪いイメージしかないジャンルのSP雑誌で
競艇色を出してくれというオーダーが強くなる。
わかってもらわないと始まらないと思い
最初の3号は、競艇色をストレートに出した。

結果は、設置もしてくれず、広告も取れず
人気も出ない。持ち帰ってもらえない。
それはそうだ。悪いイメージの競艇雑誌なんだから。

そして、わかってもらったところで
表紙から特集から、競艇色を一切消した。
表紙からは、競艇の「き」の字すら消した。

読んでみたら、なんとなく競艇の雑誌だった・・・

という内容に変えた。

見事、返本率は、10%台にまで下がり
人気も上がり
広告も入り始めた。

男女年齢問わず読んでもらうために
あらゆる企画を盛り込んだ。
24ページしかないという制限の中での構成は大変だった。

が、返信用の葉書さえつけてないのに
200通くらい葉書が帰ってくる。
嬉しい限りだ。

文字も可能な限り小さくして、時間をかけて読んでもらえる
発掘する喜びを楽しんでもらうという
老眼の方にはちょっと手厳しい内容にもわざとしている。

企画は細切れにし、24ページだけど
読み返すと、こんな記事もあったんだ!
と発見が成されるように創っている。

こうして書けば簡単そうだが
実際、創れと言われたら、普通の人じゃ創れないだろう。
できあがったモノを批評するのは、バカでもできる。

できる前に、できあがった時のイメージを持って
未知のモノに対して評論できる能力があるからこそ、プロなのだ。
だから、僕も出版では、食っていけるのだ。

そして、スピードアップと少人数で創るために
ページ単価を極限まで落とすために
完全デジタル化を果たしている。
印刷所にも、初めての経験として、PDF/X-1a入稿を承諾してもらい
PDF入稿の完全デジタルとした。
カメラも、一眼デジタルカメラである。
分解もこちらで行う。色の管理が大変だった。

色校正も、修正はPDF入稿のために、印刷所側ではできないから
こちらで行って
再び、DVD-Rをつっこむ。

これにより、最小限のスタッフ数と工程で
雑誌をフルデジタルDTPで創っている。

デジタルは道具だ。

道具は使い方で、どうにでもなる。

どう使うかで、武器にも凶器にもなる。

ITもデジタルも、すべて道具に過ぎない。

それをどういうアイデアで、どう使うか?

トンカチをトンカチだけで使うことはバカでもできる。
違うことに使った人間が、勝ち組になるんだと思う。

皆さんは、トンカチをどう使います?