ユーロスペース@渋谷でこの映画を見てきたばかり。思えば、前にユーロスペースに来たときも今日と同じくロシア映画を観た。タイトルは「不思議惑星キン・ザ・ザ」。これぞB級!これぞSF!また機会があったらぜひ観たい作品だわ。「変身」といえば、皆さんご存知のとおり、カフカです。1912年に小説が上梓されてから100年たったいまでも、夏休みには「夏の一冊」として新潮文庫が本屋に並んじゃうあれです。主人公のグレーゴム・ザムザが朝、ベットで目を覚ましたら巨大な虫になっていた、という話。
私がこの映画を観る目的はただひとつ。
「巨大な虫」をどうやって映画の中で表現するのかだった。
果たしてその結果は如何に?蓋を開けてみたら、もうびっくり。人間が四つんばいになって、手と足の指をぶらんぶらん動かしながら、「アウーーッ」「パビーーッ」とか奇声を発しながら、指から変な液体を出して、床から壁へ、壁から天井へ、まるで変人のように這い出すわけ。
かぶりもので虫を表現するのも嫌だなとは思っていたけど、まさか、人間をそのまんま使っちゃうなんて!最初見たときは「ぷぷぅーーーっ」とか噴出しそうになっちゃったよ。実際、映画館で笑っている人も何人かいたし。でも、だんだん観ているうちに、俳優さんがただの変人じゃなくて、本当に真剣に虫を演じようとしているのがわかったから、この映画は「不思議惑星キン・ザ・ザ」みたいな笑う映画じゃなくて、本気でカフカの小説の映画化に挑んだ作品なんだと思う。
実際、この主人公役を演じたエヴゲーニイ・ミローノフはロシアきっての若手スター俳優であり、彼の虫の演技はレオニード・チムツーニクというちゃんとした振付師が付いて演技指導されているらしいし。(詳しくはホームページを参照)
★そんなあなたにおすすめ★
台詞がない映画に耐えられるあなた。一度、虫になってみたいあなた。虫になれる方法が書いてあります。残念ながら、取り扱い説明書はありませんが。
まあ、当然こんなうがった視点ばかりじゃなくて、映画の中で監督はきちんとカフカの小説「変身」を噛み砕き噛み砕き、自分の解釈で表現していたので、面白かったですよ。中学時代にこの小説を読んでちんぷんかんぷんだったけど、この監督の解釈は私にはしっくりきた。あと、映像や配色とかが綺麗だったな…。夢うつつ也。
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著者: カフカ, 高橋 義孝
タイトル: 変身