ストーリー
シングルマザーの家庭で育った13歳の少年スティーヴィーは力の強い兄に負けてばかりで、早く大きくなって見返してやりたいと願っていた。そんなある日、街のスケートボードショップに出入りする少年たちと知り合ったスティーヴィーは、驚くほど自由で格好良い彼らに憧れを抱き、近づこうとするが……。(映画.COMより)
2018年製作/85分/PG12/アメリカ
原題:Mid90s
配給:トランスフォーマー
監督
ジョナ・ヒル
脚本
ジョナ・ヒル
出演者
サニー・スリッチ
キャサリン・ウォーターストーン
ルーカス・ヘッジズ
ナケル・スミス
ジェロッド・カーマイケル
感想
今話題の制作スタジオ「A24」の作品ですね。
A24の作品は、『エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ』(2018年)しか
観たことがなくこれが2作目。
結論から言うと、胸がキュンとなる良作でした。
大人になるまでの初めての経験が瑞々しく描かれていて、主人公スティーヴィーの笑顔がとってもかわいい。
自分とは全く違う世界の人達に憧れ、近づいていくスティーヴィーの積極性がすごい。
どんどん中に入っていく勇気!!!
兄への憧れと憎悪、なんか複雑な感情が上手く描かれていて、どんどん引き込まれていきます。兄の弟に対する感情もよく理解できるなぁ。弟につらく当たる気持ちが。
母親とも車の中でケンカしてました。ギャングとの付き合いを咎める母親の気持ちもすごく伝わってきたし、自分の居場所がなかったスティーヴィーが、初めてつかんだ心のよりどころを失いたくない気持ちも表現できていて、ただただ感動。
不良少年たちとの交流で、初めての経験を重ねていくスティーヴィー。
彼の笑顔を見ていると、やっぱり仲間、友情って大切だなって、作品の根底にあるメッセージが強く伝わってくる。最後も仲間はスティーヴィーを見捨てない。本当の仲間だ。
最後の病室でのシーンは良かったなぁ。
監督のジョナ・ヒルは映画『マネー・ボール』などに出演していた俳優さんみたいですが、
監督としてのセンスもかなりあるように見受けられます。脚本も書かれているんですね。
次回作も楽しみです。