スクーターのエンジン始動が出来ない場合に考えられる原因について語りますね。

エンジンがかからない!の場合ないですが、若い人はエンジン点かないって言う人もいるんですね~まあ始動って言っておけば間違いないでしょうかね。

 

今時のスクーターはキックスターターも無かったりして中々困ったりします。

レッカー特約付きの保険に入ったり、ジャンプスターターを持っておいたりしておけばまあ問題無いですが、基本的にはインジェクション主流になってからは滅多にトラブルは起こらないですが、それ故に対処方法を覚える必要が無くなってるのですよね。

 

スクーターはキャブ車時代からそもそも押しがけも出来ませんからね。

 

では本題まずセルスターターボタンを押します。

その時の音を聞きましょう。

対処方法が変わってきます。

 

1.セルが回らない場合

a.ジ~~~、シーン

これはバッテリーが弱ってるパターンですね。キックスターターがあるならとりあえずそちらを使用。

ジャンプスターターがあるなら使いましょう。車種によってバッテリー搭載位置は違いますが、スターターを持ってるレベルの人なら当然分かってると思いますので説明は特にしません。

どちらも無いなら押すかレッカー、知り合いに助けてもらうかのどれかです。

置いて置ける場所まで移動するまでエンジンは止めない事。

しばらく走って一時的に復活する事もありますが、どっちみちバッテリー交換は必須です。

 

b.無音

致命的にバッテリーが消耗している、バッテリー周りの配線が外れてる、断線してる、もしくはサイドスタンド付きで安全装置オンの場合スタンドが出っぱなしでセンサーが作動してるのかも。

サイドスタンドが出ててもエンジン始動出来る車種もありますし、大抵の車種が配線次第でもどっちでも使えます。

スタンドが大丈夫なら↑同様にレッカーかバッテリー交換ですね。

置いて置ける場所なら後日交換って手もありますね。

スクーターのバッテリー交換は殆んど簡単ですし価格も安いです。

DIYでちゃんと組めて無くて・・というパターンもあって組み直す事で復活する事もありますね。

 

ほぼバッテリーで済むと思いますが、もっと重大なトラブルだとどうしようもありません。

ですが、個人的に素人達が雑に扱う宅配のバイクを結構見て来ました。

メーター一周しようともセルモーターがどうこうのトラブルはほぼ無いと思って下さい。

バッテリーは消耗品ですが、セルスターターはエンジン以上に頑丈です。

エンジンオーバーホールは10万キロレベルになるとチラホラ出て来ますが、セルが死ぬとかまずありえませんし私は見た事ありません。

 

どちらも結局バッテリー系ですが、実はDIOなんかは50も110もバッテリー外してもエンジン始動すればライトも使えるし走行するのに支障ないんですよね。ただの豆知識です。

 

2.セルは回る場合けど始動しない。

あのキュルルルドゥって奴ですね。

a.キュルルルー、し~ん

良く分からんけど始動しないパターン。

何度もやってみる、しばらくしてからやってみる・・等。

キャブ車の場合だと冬場はこうなったりする事も多いけど、大抵はその内始動する。

インジェクション車でもたま~にあるんですよね。でもいつの間にか復活したりする事がほとんどです。

 

b.キュウゥゥゥ、し~ん

↑と微妙な違い分かりますかね?こっちは何か完全に歯車が噛み合って無い感じといいますか。

今まで使えてた物が使えなくなった時はこちらの可能性があります。

これがスターターピニオン、ピニオンギアが壊れてる時の反応になります。

なお今回の本題はこれです。

 

スターターピニオンギアの交換

やってみると簡単ですしお金もそんなに掛かりません。パーツはECサイトで適当に探してみてください。

多分どこも共通のパーツなんじゃないですかね・・例えばDIOピニオンギアとかで調べてみれば出て来ます。

該当車種に無くても割と使えますね・・適合に載ってないDIO110、JF31でもAF用のを買って普通に使えました。

調べるのが苦手な人は素直に詳しい人かバイク屋や用品店に相談しましょう。

 

車種によって微妙に違うとは思いますが。概ね似たようなものです。

尚説明はDIO110でかつ適当ですがやってみれば簡単です。

 

クランクケースカバー外すところやベルト交換等はyoutubeにもあるし検索すれば割と出て来ますが、ピニオンギアはほとんど出て来ませんでした。

ベルトもプーリーも外しませんので特殊工具は使いません。

 

必要な道具

+ドライバー2番

-ドライバー※カバーこじる用なのでドライバーじゃなくても何でも良い。無くても良い代用でも大丈夫

六角レンチ。セットの物で良い。

ピニオンギア本体 社外品らしいが2500~3000円位だった。大手ECで買える

ソケットレンチ用ラチェットハンドル※が好ましい

エクステンションバー

ソケット必要な物JF31の場合は8mm12mmでホンダは多分大抵そう。

※8mmの方はラチェットとエクステンションバー推奨。カバー外すのに深い位置に道具を突っ込むので。

12mmはキックスターターペダル外すのでメガネやスパナでもいけるかな。

 

工具はホムセンでラチェットセット買って、ドライバーも六角レンチもダイソーとかで買っても充分だと思いますね。

 

作業手順

1.キックスターターがある場合はまず外す

写真無いけどまあ余裕ですね。これが無理ならもう諦めてバイク屋かパーツ屋へ頼みましょう。

キックは金輪際しない!と思うなら外したままでも良い気もする。

 

2.クランクケースカバーを外す

カバーのカバーがある場合はそれも外します。

解らない人は動画探してみると良く分かります。PCXでの説明が多いと思いますがどれも似たようなものです。

エアクリーナーBOXなどは外さなくて大丈夫です。

 

 

3.ピニオンギアカバーを外して手で外して入れ替える

↓の画像がピニオンギアの入ってる部分です。

左のカバーを手で取るとピニオンギアが出て来ます。

DIO110の場合は工具も使いません。カバーもギアも手で取れます。

組み直すだけで延命出来たりもしますが、ここまで作業出来る人なら安い部品なので交換しましょう。

 

 

上が新しい方で下が取り外した物です。

スプリングが破損してて戻らなくって空回りするって事のようです。

確かにスプリングのカバーが破損してて中のスプリングが破断していました。その削れた部分どこに行ったんだろう‥

と思ったのですが、もしかすると結構前から破損しててベルト破断時に掃除してしまったかもしれません。

 

正直サイズ感が少し違ったのですが、問題無く使えます。

古いものをゴリっと引っこ抜いて新しいものを同じ向きで入れるだけです。

向きが間違ってると入りませんし、人力で壊せる程やわな部品は近くにありませんし、間違ってるとカバーが締まりませんので組み間違えて壊れました・・とはなりません。

歯車が細かい方が奥で、バネのある方が手前です。

 

4.組み直す

ここまで出来てる人なら問題無いでしょう。

配線のように間違えると動かない類のパーツもありませんし、間違ってたらカバーを閉じれません。

クランクケースカバーを閉じる時に、センターの長いボルト一本だけ締めた時点でセルスターターでの始動確認をしましょう。

危ないので閉じる前のエンジン始動は薦めません。

歯車部分に触れたら簡単に指吹き飛びますよ。

 

うわ~めんどくせ~とか思う人なら、バイク屋や用品店に頼みましょう。

ベルト交換や例えばウエイトローラーやスライドピース交換とついでにやってもらうと工賃安くつくと思います。

多分カバー開ける作業諸々で4400円掛かると聴いたのでトータル5000円位じゃないですかね。

ベルト交換なんかは特殊工具が必要になるので、買ってまでやる気が無いならついでにやって貰った方が得です。

 

ベルトやプーリー、クラッチ、ウエイトローラー、スライドピース等の交換は面倒だし電動インパクトかプーリーホルダーが必要でかつ面倒です。

ピニオンギア交換は実は簡単です

 

それにそうそう壊れませんからね正直なところ。

私のDIO110はドライブベルトは4万キロ以上持ちましたし、ウエイトローラーもスライドピースもそこまで無交換で使いました。でもスターターピニオンギアは5.4万キロまで持ちましたからね。

私は頻繁にエンジン止める人なので負担も大きかったと思いますけどその位持つパーツです。

 

なのでベルト交換などをするついでがあったら交換しちゃっても良いんじゃないですかね・・

 

スターターピニオンギア破損の兆候はあるのか?

交換してみた解った事として、兆候はありますね。
その兆候が出てからかなり保つのでまあいっかになってしまう人が多いんじゃないでしょうか。
あくまでDIO110の場合ですが、大抵の車種で共通部分はありますので参考にしてください。
 

1.下回りからシャリシャリ音がする

これが最重要項目です。ヤバい状態になるとアイドリング時点でシャリシャリ音がします。

ガードレールや壁のような反響する場所を走ると結構音がします。

ほっとくとどんどん音が大きくなります。

 

経験してみて気付いたのですが、音の所在を確認しようとしてセンタースタンドを立てると鳴らなくなる・・車体を左に傾けると音がする、右に傾けると止まるといった症状です。

車体を左に傾けるとピニオンギアが物理的に左にズレ落ちていくからだと思いますね。

スプリング部分がマトモに機能してればそんな事にはならないのでこの症状はヤバい兆候です。

遠出したり仕事でガンガン走ったりしない場合、直ぐ対処を考えれば大丈夫です。

 

ちなみに足元からグワングワン音がしたりいつもと違う大きな振動が出たりする場合はベルトがヤバい兆候です。

どちらも数百キロレベルでは大丈夫ですがそれこそケースバイケースですね。

自分で作業する人は直ぐにパーツ注文、作業しない人はバイク屋か用品店へ早目に行きましょう。

 

2.セルが空回りしてエンジン始動しない事が増える

思えばこれも兆候だったのでしょうね。ただ感覚的な物ですし個体差なのかもと思うとちょっと良く分かりません。

まあ基本は1の異音なんじゃないでしょうかね。

最終的には完全に空回りして回らなくなります。

構造的に見ても組み直すと一応延命は出来るのですが、出先で動かなくなった時にわざわざカバー開けるかと言うと・・まあ早目に交換が良いでしょうね。

 

結論

私は頻繁にエンジン始動を繰り返しますが5万キロ以上持ちましたので人によっては永遠に交換する機会は無いんじゃないでしょうか。

キックスターターが無い車種だとベルトとピニオンギアは致命傷なんですよね・・バッテリーは性能自体が上がってるしジャンプスターターも手軽になったし。

 

これは2大致命傷なのでやベーなと思ったらなるべくセルを使わないようにして早目の対処を勧めます