2000年私が24歳になる年、インドに入って5か月目のことです。
朝、空腹になるとまたギューっと絞られるような胃の痛みが襲って来た。
宿の食事のサービスは7時半からだけど、
チベタンのお姉さんに頼み込むと7時からポリッジを作ってくれた。有難い
さぁ、今日も病院に行かなければ。
今日は一人。重い体を引き摺るようにして山道を下ること30分。
8時半に到着すると既に人が並んでいて、私も列に並んで9時の受付開始を待った。
私の順番は7番目だった。
問診票に記入して受付の男性に出すと、チェック後、無言で返された。
(あー、この紙持って待ってればいいのか)
と判断して待合の廊下で待っていた。
待ってる間にも熱が上昇し続ける。
頭が朦朧として座ってるのもしんどくなってきた。
早く、早く診察してもらいたい。
7番目だったはずなのに、後から来た人たちが次々と診察室へ入り、診察を受けて帰っていく。
(あれ・・・おかしいなぁ・・・)
と思いながらも、立ち上がる元気すらない。
次か次かと待つこと2時間半。もうダメだ。
とうとう我慢できなくなって、直接診察室に入って行った。
「8:30から待ってるけど、私の順番がまだ回って来ないんだけど。」
と言うと、
「あなた何でその紙持ってるの!?」
えっ????
「受付の男性に返されたから持って待ってた。」
「その紙持って検査に行って帰ってこないと順番回ってこないわよ!!!」
そんなぁ・・・・
「彼は何も説明してくれなかった!検査の事なんて聞いてない。私8時半からずっと待ってるのよ!!」
と半べそをかきながら訴えると、
「知らないわよ!It's not our fault!It's YOUR fault!!」
とチベタンの看護師に逆ギレされた。
私は体が衰弱して気持ちまでかなり弱っていたから、
それだけのことでものすごく悲しくて、悔しくて、苛立って、
チベタン達が見ている中、廊下でメソメソ泣いてしまった。(この頃泣いてばっかりだけど、普段は私こんな泣かないよ!)
何て不親切な病院なんだろう。私が外国人ってことはわかってたじゃん。
待ってる人たちだって、教えてくれたっていいのに。
そのチベタン看護師や受付の男だけじゃなくて、廊下で順番待ちをしているチベタンたちにまで怒りの矛先が向き、
(くっそー、チベタンなんて、チベタンなんて・・・)
って思いながら待った。
結局二時間半待ち損で、検査室へ行って血を採ってもらった。(めーーっちゃ下手くそで痛い)
今日は腸チフスの検査をしてもらった。
そこから更に検査結果が出るまで一時間待って、やっと診察してもらえた。
とってもいい先生だったけどやはり原因不明。腸チフスでもなかった。
じゃあ一体何なの???
またしばらく様子見になってしまった。
はぁっ・・・・・・
この重たい体でこの坂道をまた一人で登っていくのか・・・・
そう思うと、自分が惨めに思えてまた泣けてきた
もう疲れた。疲れたよ・・・
ふと、ベソをかきながら歩く私の隣に一台のタクシーが止まった。
待合の廊下で私を同情の目で見ていたチベタンのおばちゃんだった。
彼女は「乗っていきなさい!」と車から降りて手招きしてくれた。
えーーーーーっ、いいの???
私はその厚意をありがたく受けることにした。
車だとあっという間だった。
宿の側で降ろしてもらって、お金を払おうとすると、
「いいのよ!いいのよ!」
と受け取ろうとしない。
私は丁寧にお礼を言って、おばちゃんと別れた。
チベタンのことを悪く思って悪かったな。と思った。
病院で段取りを自分から聞かなかった私も悪い。(そんな元気なかったけど)
その日一日の大変だったことが、このおばちゃんのおかげで全部吹き飛んで、
最後は胸がほっこりあったかかった
夜ドミに居ると、イギリス人男性が入って来た。
余程しんどそうな顔をしていたのか、初対面の私の顔を見るなり
「Are you alright?」
って聞いてくれて症状を話すと、彼は看護師だと言い、私の目やお腹をチェックしてくれ、
「う~ん。もしかしたら肝炎かもしれない。もしそうならすぐ日本に帰った方がいい。」
マラリアでもない、腸チフスでもない、今度は肝炎???
でもA型肝炎の予防接種はして来てるからA型じゃない。
B型は食べ物からじゃなくて、血液か体液感染でしょ???そんな覚えない。多分・・・
でももし良くならなかったら、次回は肝炎の検査をしてもらおう。
マクロードガンジのおじいちゃん
いつもありがとうございます!!
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