1999年2月大学4年生の頃の話です。
朝ドライバーさんの迎えに来る7:00に間に合うように準備をして待っていたけど、
「ごめん、友達と会いたいから出発時間を伸ばして貰える?」
ってダメもとで頼んでみるとあっさりOKが出た!!
「ただし、出発は12:30だ。それより遅くは出来ない。」
って。やった~~~~~!!!
9:00にホテルの前で待ってたらローシャンとディヌがやってきた。
一緒にチャイを飲んで、ディヌは自分の仕事に行ってしまったけど、
ローシャンは私たちを動物園に連れて行ってくれた。
でも、動物園は今日はお休みで、今度はジャンタルマンタル(天文台)に連れて行ってくれた。
マハラジャ・ジャイ・シング2世によって1728~1734年に建てられた天文台。
画像はこちらからお借りしています。
ローシャンは無口だけど、穏やかで何だかとってもあたたかい人だ。
私とジュンだけ中に入って、天文台に上ると、ローシャンとリキシャが塀の向こうに見えたから
「ローシャン~~~~!!!」
って手を振ると、めちゃくちゃ照れながらちょこっとだけ手を振ってくれてそれがかわいかった。
(ローシャンはアジャコング似です。)
出て来ると、ローシャンの側に居たおじさんがライターを欲しがったからあげた。
(当時は途上国でライターを欲しがる人が多かったよね。)
一度ホテルに戻って、「二人にメッセージを書こう!」ってメモ用紙にありがとうのメッセージを書いて、
ボールペン(これも当時めちゃくちゃ欲しがられた)の筒の中にそれを入れて準備した。
それからローシャンと三人でカレー屋さんで昼食を食べた。
そこで働いていた15歳の少年は、一日中働いてたったの24RS=約60円しか貰えないそうだ。
こうやって田舎の村から一人で出稼ぎに来ている子供は沢山いるらしい。
少年がかわいそうになって、一緒に写真を撮ってボールペンをあげた。
チェックアウトの時間になり、ディヌもやってきて準備していたメッセージ入りのボールペンを渡した。
「手紙書くね!!!!」と約束をして車が出発すると、
ずーーーーっと手を振って見送ってくれていて、すごく寂しい気持ちになった。
車の運転手はめちゃくちゃよく喋る人でアグラまでの道中ずっと喋りっぱなし。
途中では、ラクダ、豚、牛、羊、リス、ロバ、水牛・・・色んな動物が見られた。
インドはわざわざ動物園に行かなくてもいいな!
だだっ広い菜の花畑がどこまでも続いて、そこに落ちていく夕日がとっても美しかった
ドライバーはここは貧しい村だとか、売春の村だとか色々説明してくれた。
陽気なドライバーはとても好感が持てた。
17:00頃アグラのホテルに到着。
ホテルは四つ星のマンシンパレス。
ここが一番きれいだった
19:00頃ドライバーにレストランに連れて行って貰ったけど、
西洋人ばかりのレストランで、タンドリーチキンもナンも高い割にはイマイチだった。
ドライバーは終始陽気で感じがよかったから、私達も気を許していたら、帰る時になって車の中で突然
「キミたちのせいで予定を変更したんだからオレのホテル代を払え。」
と言って来た。
うちらは迷惑掛けたからチップを多めに渡そうね、って初めから500RSを用意してたんだけど、
(500R Sって、私がこの翌年インドに長期滞在していた時の2日半分の生活費くらい)
「朝食代の150RSも払え。」
って言って来たから、150RS????どんだけいい朝食食べるつもり??
調子に乗るなって頭にきてしまった。
さっきまで何度も何度も
「お金なんて大事じゃない。心で商売するのが私だ。」
とか繰り返して親切な事ばかり言ってたのに、豹変しやがった!
「もっと払え。」って言われて、最終的に100RS追加して渡してバイバイした。
旅行会社に出すアンケート用紙にも最初「すっごくいい人だった」って評価したのに、
思いっきりバツ印を付けて渡して来た(笑)
金額の問題ではない。
いい人だな〜って思ってた人が突然金、金、ってなったことがショックだったのだ。
部屋に戻ってからもまだ腹を立てていた私にジュンは
「日本人は親切の見返りを心で返して貰おうと思うけど、きっとインドの人はお金で返してもらおうって思うんだよ。」
って言って、その後しばらくインド人と日本人の感覚の違いについて話し合ってた。
まぁうちらが勝手に変更したのが悪かったんだよね。
変更を頼んだ時に料金が発生するかとか、ちゃんと聞いておかなかったのも悪い。
ドライバーは、私達がローシャンたちと喋っているのを見て、
「オートリキシャワーラ―はNO GOODだ。彼らの目はおかしかった。酒を飲んでる目だ。二度とついていっちゃいけない。」
って言ってたけど、私達の初めてのインド人の友達たちをそんな風に言われてすっごく腹が立った。
彼らはすごくきれいな心を持っているのに!
(って書いてあって爆笑)
続く。