再投稿です。読んだことある人ごめんなさい
２０１０年２月の話です。
コルカタから帰ってから一週間後。
宅急便で東京の引っ越し先に荷物を送った。
さぁ初めての一人暮らし、新しい仕事、
がんばるぞ～～～！！
と思っていた矢先、
就職先から電話が掛かってきた。
「お伝えしなくてはいけないことがあり
ます。代官山にオープン予定だった
インターナショナルスクールなんですが、
不動産屋さんとの契約が進まず、
延期になりました。」
イっ？？？？？
「内定をお出ししている以上会社としても
責任がありますので、今現在オファー出来
る、スポーツに特化した横浜の園での
勤務をお願いしたいのですが。」
はぁ？？？？？
ひ～～～ど～～～～い！！！！
何それ？？？
スポーツ？？横浜？？
こっちは勤務内容で仕事決めてるんだよ？
勤務地に合わせてアパート決めてるし、
もう契約も済んでるし、
今朝荷物全部送っちゃったじゃん！！
今さら
「話が違うので辞退させてください。」
って言えない状況になって言うなんて。
ひどくない？？？
社会ってこういうもの？？
面接のときから直感的になーんか
引っ掛かかるものがあったけど、
あの直感は当たってたんだな～
「わかりました。」と答えて、翌日予定通り
夜行バスに乗って東京に向かった。
世界一周後貯金が３０万程しか残っていな
かった私は、５万２千円の５畳一間のアパ
ートを借りるのがやっとだった。
場所は中央線西荻窪。
すっごく狭かったけど、
世界中で買って来た雑貨を飾りまくった
自分の初めての城に大満足だった
ヒデとのことはかなり雲行きが怪しくなっ
て来てはいるけど、もう１１月に契約しち
ゃってたから後戻りはできない。
信じてこの部屋で帰りを待とう。
引っ越してすぐに仕事が始まった。
まだオープンしていない園だから、
オフィスで立ち上げの準備をする毎日。
英語担当として雇われた私とマツオさんは
英語のカリキュラムを考えたり、
他の保育士さんと一緒に壁面制作に取り組んだ。
壁面ってこういうのね。私はこういうのを
作るのが大好きだから、これでお給料が出
るなんてラッキーって思ってた。
ちなみに、こう言うのは保育雑誌に型紙が
付いていて、それを真似して作るだけ。
入社４日目、部長（社長の元嫁）が
「全員ミーティングします。」
とみんなを集めた。
「社長はみんなが心配するから
言うなって言ってたんですが、もう
隠してる状況じゃないと判断しました。」
えーーーーーー？なにーーーー？
「実は工事の費用も払えない状況で、
社長も私も毎日資金集めに走り回って
いる状態です。
もう入園を決めた園児さんたちも居ますし
家庭を持っている社員も居ます、
遠方から引っ越してきた社員も居ます。
私はなんとしてでも社員を守るって決めた
ので、なんとか園をオープンさせます。
だからみなさん、協力して下さい、
お願いします！！」
と、深々と頭を下げられた。
えーーーーー
その数日後、今度は社長が全員を集めた。
「園のオープンはなんとしてでもする。
でも、お給料を確実に払えると約束できる
のは４月までです。不安な人は
どうぞ転職して下さい。」
地方からやってきた新卒の女の子は
あまりのショックに泣き出してしまった。
かわいそうに。。。
二十歳で初めて社会に出るのにショックすぎるよね。
結局、殆どの保育士と数名の体育指導員が
３月末で辞める決断をした。
私は早速その日から新しい仕事を探し始めて、
仕事を抜けて面接に行ったりしていた。
お給料がいい所は私のやりたい内容じゃないし、
やりたい内容の所はお給料が安いし、
なかなか理想の園は見つからなかった。
でも、二週間後には無職になる身。
取り敢えずでも早く決めなければ。
その場で採用を決めてくれたある保育園に
お世話になることにした。
但し、お給料はかなり下がって１８万、
ボーナスなし。
３３歳で１８万から再スタート
仕方ない。
来月から家賃を払っていかなければいけないのだ。
４月から働く場所が決まってホッとした。
さらに数日後のこと。
前回の社長の話では、
「３月末までは辞める人も辞めない人も
全員給料全額保障する」
って話だったのに、
結局辞める人間だけ呼ばれて
「やることないなら１９日で辞めてくれ。」
と言われた。
１９日って５日後だよ？？？
ほんとこの会社サイアク
採用が決まっていた保育園に連絡をすると
翌週からすぐに働けることになり、
この最悪な会社とはおさらばすることに
なった。
一方ヒデからは、インドでヴィパッサナー
と言う瞑想をやってみるから１０日間連絡
が出来ないとメールが来た。
ヴィパッサナ―に関する話は、今まで
インドで色んな人から聞いてきた。
１０日間誰とも話してはいけない、
誰とも目も合わせてはいけない、
字を読んだり書いたりしてはいけない、
食事はベジのみ、
一日１２時間瞑想をする・・・
２５００年前にブッダが広めた瞑想法で、
世界中にヴィパッサナー瞑想センターが
あって、日本にも二カ所ある。
私はインドに何度も通っていたけど
精神世界系のことには全く興味がなく、
むしろかなり抵抗がある方だったし、
そっち系にハマってる人も苦手だった。
ヴィパッサナ―をした後に自殺をした人、
離婚をした人も居ると言う噂を聞いていて
そんなに価値観が変わってしまうもの
なのかと怖い気持ちもあったし、
色んなことにすぐに影響を受けやすいヒデ
がヴィパッサナ―をやると聞いた時、
私はたまらなく不安になった。
私からどんどん離れて行ってしまう予感が
したのだ。
一度目の瞑想を終えて出て来た彼は
私に電話をしてきて、
「すごくいい経験だったよ。もう気持ち
ぶれないから安心して待ってて。」
と言い、
私は死ぬほど心配していたけど、
杞憂だったのかとホッとした。
ところがすっかり瞑想にはまってしまった
彼は、またすぐに二度目の瞑想に入った。
そして再び出て来た時にはすっかり
変わってしまっていた。
５月に帰国すると言う約束だったのに
９月ごろまで帰らないと言う。
別れるとは言われてはいないものの、
もう私とは全く別の世界に行ってしまった
と感じて、絶望的な気持ちになった。
仕事も上手く行かない上に、彼との将来の
為に上京したのに彼も失いそうだし、
私の東京生活は思い描いていたものとは
かけ離れたものになりつつあった・・・
ヒデに関するコメントは避けて頂ける
と有り難いです🙏✨
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