隊長 VS カタツムリ山バール 利尻島編 | TC隊長

隊長 VS カタツムリ山バール 利尻島編

山岳ガイドの隊長ですっ!








前回、カタツムリのような鈍足で礼文島4時間ハイキングコースをクリアした山バール(若い時は山ガールだった人)御一行様でありましたが、
(当然4時間以上かかっとります汗)

翌日は間髪入れず利尻山登山となりました!

















私事ですが、
隊長と利尻山の出会いは約40年前に遡ります。





当時5才のクソガキだった隊長は、
両親の所要のため札幌から車で稚内へ向かうことになったんです。




父の話では札幌から稚内まで8時間はかかるような事を言ってたのが記憶にあります。

(今はそんなかかりませんが)





5才のクソガキにとって8時間は大冒険。





稚内が日本最北の街であることはなんとなく知ってました。





午前中に札幌を出発し、前半戦は意気揚々としておりましたが途中で眠ってしまった。





かなり眠ってたようです。





が、、
父のデカイ声にうつらうつら起きた‥





「利尻富士が見えてるぞっII」





「あんっ?」
(+.+)..zzZZ





(+.+)?





(゜д゜)‥





(゜д゜)……





(゜д゜)………‥





リ‥





リシリフジ‥





この時に隊長は山に目覚めたのかも知れません(笑)





夕映えの海原にシルエットとなって浮かび上がる利尻山。。





その姿は美しいとか、カッケーとか、怖いとか、そんな形容ではなく、

「なんなんだコイツわ‥
こんなんガキガキした山がこの世にあったのか‥」
(゜д゜)

そんな印象でした。





父が
「利尻山は登れるんだぞぉ~!」
と言った。





とてもガキガキしてトンガっているので、
きっと岩で出来た山だろうからロープ(ザイル)とか杭(ハーケン)とか使って危ないことして、
テッペンまで1週間くらいかかるのだろうと勝手に想像しとりました(笑)




クソガキの頃って何でも大きく広く見えたものです。





利尻山はエベレストくらい高く見えてた。

(エベレスト見たことねーけどパー)





あのテッペンには何があるのだろう‥








。。








ガキがそのまましょーもない大人になって、
あのテッペンには何があるのか他人様に確認させてあげる仕事に就こうとは全く想像しえないことでした。

(しょーもない大人になることは想像しとりましたがパー)





山バールでも日帰り出来る山だと知った時はショックで死にかかった(笑)




いづれにせよ利尻山は隊長にとって特別なのです。





以上!
前振り終了!

(長っ汗)

















鴛泊(オシドマリ)方面から眺めた利尻山
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でわ、

いきなり山バールさんとの体操風景です汗
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ご年配相手の登山ツアーですから入念なストレッチを行います!





とかく体力勝負と思われがちな登山ですが、
一般登山に限って言うならば強い筋肉や筋力はいりませんパー





必要なのは

「しなやか」な筋肉!
「しなやか」なスジ!





「しなやか」な筋肉は強い筋肉に勝ります。





柔軟でバランス感覚の優れた身体は怪我を防止してくれますし、
万が一てっくり返っても少ないダメージで済むものですパー





もちろん下界での生活も、より行動的なものになるでしょう。





夜の生活も充実するでしょうドキドキ











その気になればアクロバティックな体位も可能にI‥

(コラコラッあせる)  ヾ(--;)





登山道を15分ほど歩くと甘露泉水(かんろせんすい)が現れますI
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利尻山からの冷たい恵みの水でして、
お客様に対しては毎回ここで水を汲むようにお伝えしてるんです
(^^)





関西山バール

「ガイドさんっ?
私お茶しか持ってきとりませんのやけど、水いりまっか
(゚゚)?」





隊長

( ̄▽ ̄;)‥

「お茶だけで利尻山にアタックしようとしてたんですかっI汗汗汗

あれほど水やスポーツドリンクを準備するようにと言ったぢゃねーですか汗
ι(`ロ´)ノ





関西山バール

(゜д゜)‥





隊長

「遠足ぢゃないんですよI」




ガイドやツアーリーダー(山岳添乗員)は、
山の種類やお客様数に応じて必ず予備の水を隠し持っております。



我々スタッフは水が切れても我慢出来ますし、そこいらの雪渓のキタナイ雪を平気で食ってしまいますが、
お客様には食わせられんでしょう汗



今回の予備水は6リットルです。





前回記事の礼文島とは対照的に深い森を懐く利尻島I
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針葉樹広葉樹の混合樹林帯で、特に針葉樹(エゾマツやトドマツ)の美しさは道内でも抜きん出てると思いますII




たまには上を見上げてごらんよ
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「ヒュ~~IホォI~ァI~オォ~ァアァI~オォI~ァアァI~オォ~~I」
ってアオ鳩の奇っ怪な?鳴き声や、

「コロロロロロロ‥
コッコッコンコンコンコン音譜

ってクマゲラ(キツツキ)のドラミング音が心地好いI




先住民族のアイヌの皆様は、キツツキを丸木船の造り方を教えてくれる神様として崇めておられました。



巣穴を造ったり、捕食のために木にヘバリ付いて
コロロロロロロコンコンコッコッ!とクチバシで木を削る様子を眺めて、
木を彫って道具を造るヒントを教えて頂いたのですね。





四合目にて休憩
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美し過ぎる森II
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五合目、六合目と奪取してかなり高度を稼いできましたあせる
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この季節にはスミレ類をはじめ、ザゼンソウ、オオバナノエンレイソウ、エゾエンゴサク等たくさんの花が咲いてますI
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オオバナノエンレイソウ
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利尻も礼文も短い周期で次から次へと違う花が爆咲きします!





今回の山バールさん達は殆どが花を楽しみに来ている登山初心者のためノロノロペースで眺めていただく
(^^;





にしてもノロノロ過ぎるオバチャン達あせる

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ワンピッチごとに休憩せねばならない状態でした汗





登山道はここ数年で飛躍的に整備が進んできました。
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この石積みの階段は、ある日突然現れたわけではなく、
地元の人達が延々と作業を重ねて完成されたもの。



こんな石積みや丸太を利用した階段が随所に見られますが、
北ア(アルプス)や南アみたいに材料をヘリコプターでチャッチャカと荷揚げしてるわけでなくて、人様が担いで登ってるんです。



感謝しながら踏みしめる。





たまに階段を嫌う登山者もおりますが、
階段にしなければならなくなったのは他ならぬ我々登山者の責任ですしょぼん





見晴らし台到着
\(^^)/

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絶景やわホンマ~
(*^▽^)/★*☆♪



麓の鴛泊(オシドマリ)の町並みが小さく見えます。



隣の礼文島は厚い雲に覆われて見えませんでした。





上方には今回のゴール地点である8合目が見えてます!
(*゜▽゜)
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見晴らし台からはわずか20分くらいなのですが‥





大阪山バール

「え"ぇーーっ(゜д゜)?あんな遠くまで歩くんかぁーーっ?
ごっつい登りやんけーーっホンマーーッあせる





京都山バール

「もうちょっとはんなりしたお山かと思いましたわぁ~あせる
ここで待っててよろしおまっしゃろか?あせる





福岡山バール

「登れんばいっあせる





広島山バール

「ここでイッパイイッパイじゃけんあせる
キツかのぉーーっあせる






東北山バール

「げぇ~どさん(ガイドさん)
わぁー#⊇※♯Δжнψ≒?〆≦×ケロじゃ!」





隊長

「?????????ショック!




(各方言はテキトーですパー)





たかだか20分の登りが初心者山バールさんには心臓破りの坂に見えるもの(笑)



好き放題のたまって気も晴れましたか?
(^^;





前回記事に記しましたが、
お客様達は初心者であり山頂まで登る体力気力を持ち合わせてないため、
8合目まで登って折り返す行程なんです。





10分ほど休憩し





添乗員Aさん

「隊長さん!そろそろ出ましょかぁーーっI」





隊長

「ハイッ!
じゃあ~皆さん!そろそろ出発しますよぉーーっ!I」





えっちらこっちら登りあせる




ホラホラ頑張れっ!

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8合目間近でチラッと利尻山ピークが見えてきましたあせる
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っと
ここで





めでたく8合目へゴールしまして、目の前に聳える利尻山を写真でお見せしたかったのですが撮り忘れました
(T_T)…





あんなにヘロヘロだった山バールさん達は8合目にゴールした途端にヤンヤヤンヤと元気になりやがって、
利尻山ピークをバックに写真を撮って欲しいと次から次へカメラを渡されてんてこ舞いにあせるあせる



おかげさまで写メ忘れたんですしょぼん





まぁ、皆さんあんなに喜んでくれたのでとても良い仕事になりましたキラキラキラキラ




去年、8月に同じく8合目から写メした利尻山です!
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山頂には利尻神社がありまして
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眼下に拡がる風景はトンデモナイ絶景ですよ!!あせる
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さて、
予定を一時間半ほどオーバーして(もちろん予測済みです)無事下山し、
晩餐は非常に充実したものとなりましたI

















翌朝、
船に乗って利尻島とのお別れ
(/_;)/~~

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ボォーーーーーーーッ音符音符





長笛一発音符
船は海原へ飛び出してゆきます
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島の人達がたくさんの大漁旗を振って送り出してくれました
(/_;)/~~
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サヨナラ(泣)
(/_;)/~~
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船のお客さんも応えます
(/_;)/~~

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サヨナラ
(/_;)/~~
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サヨナラ
(/_;)/~~
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毎回山バールさん達をコケおろし気味の内容になってしまいますが、
本当は感謝してます。。







充実した仕事を与えてくださりますし、、








生きた心地がする。。








みんな初心者だったけれど、
ステップアップしていただいて、
また違う山に一緒に登りたいです。








ありがとう利尻山
(^^)ノ
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山の神様に感謝。
島の皆様に感謝。





終。。