熊野三山斬り込みツアー 第①章 | TC隊長

熊野三山斬り込みツアー 第①章

添乗員の隊長です。。





今回はおちゃらけた表現は無しです。





今さらですが昨年三月十一日、
お国そのものの骨幹を揺るがさんとする天変地異がありました。





隊長も影響をもろに被って長いこと仕事の無い期間が続き、
正直とても困窮しました。



でも、ちゃんと生きてるし家もあるし、今となってはどうってことない。




やっと仕事の流れが戻りかけた時、今度は紀伊半島の豪雨災害‥





3・11の、その破格のインパクトの強さに感性が麻痺してたのかどうか、、
豪雨で川が氾濫して家が流されてゆく映像を対岸の火事の如く眺めていました‥








雨かぁ。。

















その頃は既に山岳ガイドとしての仕事が目白押しで、
ほぼ毎日登山に関わっている状況であったために自身が浮世離れしていたというのは言い訳かも知れません。





登山シーズンが終わり、観光ツアーの添乗員に復帰してからの初っぱなの仕事は豪雨災害に遭った紀伊半島、
すなわち熊野を巡るものでした。

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優雅なツアータイトルとは裏腹に、
お客様共々まるで災害現場を見学するのが主旨のような行程となったものです。





十数名のお客様と共に新千歳空港から名古屋セントレアにひとっ飛び飛行機





いつもお世話になっている和歌山の明光バスさんに乗り換えてツアー開始パンチ!
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全車両にこのステッカーが貼られてます
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最初の目的地は伊勢神宮
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いつもと変わらない沢山のバス
いつもと変わらない沢山の人

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お伊勢さんはあまり影響なかったのかな。。











翌日は大移動して速玉大社~熊野本宮大社~那智大社と、
昔の人達が熊野古道をひたすら歩いて巡った熊野詣(くまのもうで)をバスでチャッチャカと巡る行程電車DASH!



因みに先の三大社を総称して熊野三山と言い、全国に3000くらい点在する熊野大社の御大でもあります。





まずは速玉大社(はやたまたいしゃ)で20分停車し、
お客様がお詣りをしてる間に隊長は駐車場で弁当の仕出し屋さんと合流して昼食用弁当を受け取る段取りだったのですが、、

到着してみると仕出し屋さんがいないおにぎりショック!








待てど暮らせど来ない汗







出発時間が迫るあせる








当然のようにクレームの電話を入れます携帯むかっ








隊長

「オイオイこっちはもう出発時間だぞ!サッサと弁当持って来んかっ!むかっ





仕出し屋

「申し訳ありませんあせる今向かわせてますからあせる本当にごめんなさいあせる





時間厳守の業界にあって弁当を遅らせるなど言語道断!
討ち首ものですぞっ!むかっ




結局は出発時間を遅らせて積み込みとなるあせる





出発してから車内で弁当をひろげました。
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マグロステーキ弁当
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勝浦で捕れたマグロをメインとした逸品フグ





そう、
洪水被害をまともに喰らった勝浦です。





届くのが遅かったのには理由があったみたいなんです。





豪雨災害があってからというもの弁当の注文がパタリと止まってしまい、仕出し屋さんはとても困窮しながら少ないスタッフで頑張ってきてたみたいなんです‥





仕出し屋のおばちゃんは

「災害があって以来初めての注文なんですよ~!

わざわざ北海道から来て下さったお礼にお茶をサービスで付けさせて頂きますから~(笑)

本当にありがとうございました~!」





本当は泣きたいくらい(泣いたかも知れない)大変だったはずなのに笑顔でした‥





同時に隊長はクレームを入れた自分のバカさ加減に呆れ、食事が喉を通らなかったです、、
相手の立場を汲み取ることが出来なかった超バカタレ添乗員の隊長でしたしょぼん











熊野本宮へ向けて穏やかな熊野川沿いを走る電車
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が、





程なく視界に飛び込んできた物は‥
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骨組みだけ残った瀞峡(どろきょう)遊覧船乗り場船
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建物は壊れて無くなってしまいましたが、
船は船員さん達が頑張って上流へ逃がして無事だったそうですニコニコ

一日も早い再開を願う。。





写真では分かりませんが、橋の欄干には沢山の小枝やゴミが引っ掛かってます。
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とんでもない高さまで水位が上がったのですね。




この覆道も天井まで水に浸かったそうです
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対岸の村は辛うじて建物だけ残ってましたが、
壊滅して人がいなくなったそうです‥
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ガレキを運び出すダンプカーが至るところに
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本宮の町並みは撤去された家が多いのか建物間隔がスカスカに‥
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大きな物産店の窓には水に浸かった痕跡が
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熊野本宮大社の石柱がありますが、テッペン近くまで水に浸かったと地元の写真屋さんが教えてくれました。
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階段のすぐ左脇に写真屋さんの控え室があったはずなのですが、
流されてしまったので今は車を控え室替わりにして仕事をしてるそうガーン



控え室の並びにあった茶屋も流されて無くなってましたしょぼん





熊野本宮(くまのほんぐう)は山の上にあります
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むかしむかし、
初代の本宮大社は熊野川の中に浮かぶように建てられてましたが、
当時の豪雨災害で流されてしまったので今現在の場所に再建されたのですね。

そのおかげで今回は無傷で済んでますニコニコ








次の目的地は那智勝浦地区です電車DASH!



ここは現在も熊野古道が残っていますし、
名瀑「那智の滝」や那智大社、清岸渡寺(せいがんとじ)など見所満載の観光地です。





勝浦町内に入り、最初に目に飛び込んできたのは川が氾濫してひしゃげた橋‥
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欄干がグニャグニャに‥





壊れた家が撤去されて空き地が目立つ
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辛うじて残った家も半壊していてブルーシートのかかった光景が多く、画像の向こう側の家は完全に傾いてますガーン
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道路の左側にも家並みがあったはずなのですが全滅してました‥





川の中に家がしょぼん

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「もうヤメてくれっ!!しょぼん

そんな気持ちになって隊長はしぼんでしまいましたしょぼん





次の②章では熊野古道や那智の滝等を見てゆきます。





つづく