それからの生活は、本当に思い返すのも辛い日々でした。

今も、思い返すのが怖いです。



まず、家のローンややりくり、毎日の炊事洗濯。

特に金銭面は、病気になっても母がやりくりしてくれていたので、内情を全く知らなかった父はパニックになり、私たちきょうだい宛の手紙まで勝手に開ける始末でした。

この頃から、ポストを開けるのが怖くなりました。

カード会社から来ていたら、銀行から来ていたら、泣きそうな気持ちでした。

その経験のため、現在もポストを開ける事がとても怖いです。

何も無いのに怖いのです。

私は金銭面の内情は勿論、色々と頼まれて資金繰り的なことなどもしていたので、これからどうすればいいんだろう、どうやって暮らしていくんだろう、と不安でいっぱいでした。

父はひとつひとつのことを知らず、いちいちパニックに陥り、その度怒鳴りわめきました。

それが嫌で怖くてたまらなかった。

特に弟妹のいない、私一人の時に怒鳴ったり怒ったりする事が多くなりました。

私がいれば怒鳴る、というのが当たり前のようでした。

怖くてアルバイトが休みの日が嫌で嫌で仕方なかった。

幸いにも定休日がなく、毎日仕事があります。

私は売場の担当も多く持っていたため、発注をしに数時間出かけることが出来ました。

それも人件費削減のため、上にいい顔をされる訳ではありません。

でも家にいるよりずっと良かった。

しかし帰宅すると、父が待っています。

職場に電話がかかってきたこともありました。

そしてまたこれはどうなっている、これはなんだ、と始まります。

安らげる筈の自分の家が、一番の地獄でした。

帰りたくない、帰りたくない、帰りたくない。

そればかり思っていました。 


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