「缶」(ほとぎ、ほとぎへん、かん)
「缶」か今やかんづめの缶の意味ですが、もともとはそうでは
ありません。
「缶」はもともと「ほとぎ」の意味で、水や食料などを入れる
土器や青銅器の「かめ」の意味です。
難しい字ですが「缶」部の字に「缸」「罌」「罍」などがあります。
おおよそ「かめ」の意味です。
「缶」は旧字(戦前の字)では「罐」と書きました。
この字ももともとは「かめ」の意味です。
「缶」の横の「雚」はキョロキョロとあたりに目を配っている
鳥のことです。ですので、もしかしたら古代の鳥の絵を描いた
「かめ」のことかもしれません。
さて、なぜ「缶」がかんづめの缶のことになったかというと
明治時代に外国からもたらされた、かんづめ=CANを
そのまま「罐(缶)」の音読みにあてはめたものです。
それで、今では缶詰の意味になってしまいました。
ちなみに「缶」は音読みでは「フ」が本来の読み方です。