北の国に来る前に、主治医から

「知り合いのいない所に行くのは、いろいろと大変だと思うけど…。」

と、言われたのですが、、、

私は全然大丈夫なのです。

むしろ、知り合いがいない方が
のびのびできます。



これは、息子が転校先の小学校で
不登校になったとき

知り合いがいなくて良かった~

という体験があったからだと思います。



今でも忘れられないのは

息子が転校するときの送別会。

息子に不似合いの盛大な送別会で
私も招待されましたが

息子が嫌がるのを知っていたので
教室の外で息子の姿を見ていました。

幼稚園からの幼なじみ達
息子のゲーム友達
息子のボケにすかさずツッコミを
入れてくれる仲間達。

みんな、寂しがっていました。

変わり者の息子だけど
ド天然さを面白いと
受け止められていたようです。

帰り際、校庭を歩いていると
女の子達が大声で
息子の名前を呼んでくれました。

気付かない振りをする息子に

「何、やってるの?早く手を振りなさい!」

と、言うと無愛想に手を振っていました。

今では、考えられない過去の話。


その後
転校先の小学校で
すぐに不登校になりました。
想定内です。



引っ越しが決まり
環境の変化に弱い息子を
心配してくださった先生方。


息子は、転校してもしなくても
不登校になっていたと思います。


あの時、言えませんでしたが…

実は、転校を決めたのは
息子が壊れ始めているのに
気付いたからなのです。

繊細すぎる息子には
その先の思春期の集団生活は
無理だと悟ったからなのです。


知り合いのいない場所で
周りの目を気にせず過ごせたことは
息子と家族にとっては
幸せなことでした。


その後は中学受験など
間違った方向に進んでしまい
息子を苦しませてしまいましたが…

それでも
知り合いのいない場所だったので
なんとか立ち直ることができ
今も穏やかに暮らせています。


そして、
過去の楽しかった想い出も
しっかり残せています。


今でも
息子の部屋の真ん中には
クラスメート全員で撮った写真が
飾られています。

寄せ書きや折り鶴も
宝箱に保管してあります。

息子の中でも
最も大切な想い出として

送別会の光景だけは
色褪せることなく、
輝き続けているのだと思います。