もともと便秘気味なのだけど退院してから大きい方が出てこない。

     退院の時にもナースからここ暫らく出ていませんなんて言われている。

     勿論柔らかくする薬は飲んでいる。

 

     でも駄目・・・出てこない。

     薬局から『浣腸』は強いですからできるだけ避けて・・・でも買ってきている。

 

     もう一日・・・もう一日延ばしてきたけれど「おかあさん。浣腸するか?」

     もしも、私の外出時に便意を催したら大変。

     妻はパニクルだろうし、後始末も大変なのは分かっている。

 

     勿論、彼女は自分では浣腸なんて出来ない。

     ベッドにシーツを敷いて、紙パンツにパットを挟んで一本目・・・

     肛門の出口まで出かかっているけれど固まっていて単に浣腸をしただけ・・・・

     暫らく待っていて二本目。

     

     ベッドの下にもシーツは敷いて、新聞紙も広げて

     バケツも雑巾もタオルも用意しているのに・・・・・

 

     本当だったら座らせるのだろうけれど背筋とか腰の辺の筋肉もない。

     だから赤ん坊のおしめ交換の時みたい・・・

 

     やがて、一時間近く第一弾が出て、第二弾・・・・時間をおいて第三弾。

     

     「おとうさん、また・・・・」

     「いいから出すもの全部出してしまおう・・・」

 

     もう緑色と云うか黒と云うか次から次と・・・・

     十日、それ以上経っているかもしれない。

 

     ま、大変は大変、だけど誰と云うより私しかやれない。

     もう、何回もパットも変えもお尻も拭いて、新聞紙捨てて

     用意しておいたビニール袋も二枚、

     でも思っていたほど彼方此方汚れなかったし今回は成功だろう。

 

     少し落ち着いたところで温かいタオルで腰からお尻、陰部も拭いて

     私の人生計画には妻の浣腸迄入っていなかったと思うし

     妻も亭主に浣腸させて後始末も・・・なんて予定にはなかっただろう。

     

     けれど予定のないことが沢山出てくるのが夫婦なのだろうと思う。