バタつく中で妻が入院。

          

          手術を理解できているのかどうかは分からない。

 

          「おかあさん、中まで付いていけんけれど一人で大丈夫か」

          「うん、大丈夫や」

          「そうか、頑張ってないと駄目やぞ」

          「うん」

 

          何のことはない心配でウロウロしているのは私。

          診察室の前で病棟の看護師に引き継いでそれでおしまい。

          病室も分からない。

 

          入院の前日

          「おとうさん、入院したら私自分の部屋が分からないし、廊下に下げる可愛い

          人形さん買ってきて・・・・」

          そうか、大きな病院で時折見かける病室の入り口に下がっているお人形さんは

          そんな意味なのか・・・・

          分かっているような顔していても、何も分かっていない私・・・

 

 

          手術当日、手術室まですらついていけない、手を握って行くことすらできない。

          何時、誰と行くのかも何も分からない。

          でもそれが亭主である私の仕事。

          病室から手術室まで通るだろう廊下で待つことも出来ない。

 

          病院の中や駐車場の中をウロウロして時間を過ごす。

          傍に居ても何にも出来きないことは分かっているけれど・・・・

 

          二時間も過ぎたころ、主治医から電話が入った。

          「何も問題なく手術終わり、先ほど病室へ戻りました」

 

          えっ、もう・・・

、         でも何事もなく終わって良かった。

          力が抜けて、ほっとして・・・・