一番大きな孫娘が立ち寄った。
なにか話のはずみで「祖父ちゃん、まだ死なないでいてね」
「どうしたん?」
「祖父ちゃん死んだらもの凄く寂しくなるし、私一杯泣くの辛いし・・・・」
「そうやな、まだ死なんけれど〇ちゃんに今の間に形見をあげるか」
そして机の引き出しからプラチナの1オンスのコインを持ってきた。
「〇ちゃん、結婚式のときの指輪をこれで作ったらいいよ」
「祖父ちゃん、私 女だから指輪は貰うほうなの・・・弟に遣って・・」
「あいつか、あいつには別のもの遣る・・・」
スマホでプラチナの相場を見て
「ほんとに貰っても良いの?」
「無くすなよ」
何故、そんな1オンスのプラチナコインを持ってるかって聞かれたけれど
20年ほど前、暇さえあれば麻雀ばかりやっていた時期がある。
特別に強くは無いけれど結構稼いだ。
そんなお金はあぶく銭。
持っていて分からないことに使うよりここは一つ・・・
金よりプラチナのほうが高かった頃。
金なんて今の3分の1くらいの価格。
日によって金のコインだったり10グラム程度のバーだったり
そんなものが幾つか引き出しに入っている。
金のコインは下の娘に上げると約束している。
昔、妻が何処から見つけてきたのか
「おとうさん、このコインペンダントにしても良いかな?」
「う、うん良いけど何処にあった?」
「机の引出しや」
だらしのない性格そのままだけど何といっても元はタダ。
早く下の娘にも渡して住宅ローンの支払いに使ってもらうのも良いかもしれない。