たまに本当に本当にたまに電話が鳴る。

 

「○美さんの旦那様の電話ですか?奥さんが話があるって・・・・替わりますね」

 

「おかあさん、元気かぁ」

「おとうさんこそ元気なんかいね」

 

「何か要るかい」

「何も要らんけれど、何時なったら退院できるんや」

「そろそろかなぁもう暫くだと思うよ、其れより夕方、イチゴ持ってくね」

「イチゴか、うん、待ってる・・・」

 

なにか、そんな電話と会話、遠い昔にあったようなに・・・

 

 

母の入院先へ行く度に

「tsuneちゃん、私。。。。明日退院するよ・・」

「明日かぁ、明日は仕事があるからあさってにしようか」

「うん、待っている・・・・」

そして階下へ降りてコーヒーなんか飲んで

「美味しいねぇ・・・・」

 

妻にはこちらから電話は出来ない。

脚も身体もすべてが衰えていく妻、すべてが劣化してきていると思うけれど

毎日少しでも会話して、その顔を見て、身体の具合を確認できてないことを厳しいと思う。

 

病室で人との会話も無く退屈な日々が過ぎていく。

早く家に帰って亭主の顔を見て亭主の作ったものを食べて

流行りのテイクアウトは嫌いだから

たまには外食して思うままに時間を過ごしたいのだろうなぁ・・・・

 

一方通行の電話は時折は寂しく思う。