父親が定年退職して、こちらに我が家の墓を建てるまで
お墓参りはしたことがなく、
父親は九州、母親は能登、
だから当地に墓は無かった。
まだ中学、高校生時代にはこんな季節に家族そろって
お墓参りなんて聞くと妙に羨ましいこともあった。
それは多分そんな家族そろって墓参りに行くということでなく、
単にそんな事の帰りに
どこかのお店で皆で食事するという単純なことが羨ましかったのだと思う。
私が社会人になって
我が家にも将来父と母が眠るであろう墓石が建って、
父親は宮崎の実家から分骨して祖父母を連れてきた。
お盆
妻方の墓地は坂道の途中
今までは頑張って少しは坂道を上っていた妻も
今年は車の中からの合掌。
そんな姿を見てもそれはそれでご先祖も許してくれるだろうし、
それでいいのだと納得している。
そして一通り、花を飾り、蝋燭、線香をたて合掌。
義父母の前には妻が持参した『梅干し』が並ぶ。
坂道から覗くと妻は車のドアーを開けてこちらを見ている。
それを見て義父母につい謝ってしまう。
『あなた方の大事な娘をこんな姿にしてしまいました。』
一年に数度しか会わない義父母も
見るたびに衰えていく妻をどう思っているのだろう。
「こんな男に嫁がせるのでなかった・・・・」かもしれない。