誰もいない我が家

階下にいるのは母だけのはず。。。。。
何となく甘えてみたくなって下りてみる。。。。。


母が鏡台に向かって口紅を引いている・・・・・

「おかあちゃん、何処か行くんか?」
「うん、もう暫らくしたら人が迎えにに来てくれるから・・・・」

そして夢が覚めた
それだけの会話
でも嬉しかった

母は老いても美人だけれど若かった頃も綺麗だった。
叱られてばかりだったけれど二人のときは優しかった。
笑顔も
辛そうな顔も、
寂しそうな顔も一杯見てきたけれど
鏡台に写る顔は笑ってはいなかった。


数年前に親父が始めて夢に出てきたのもお盆の季節。
あの時は白いワイシャツ着ていて
「おとうちゃん、リュックなんか持って何処行くん?」
「麻雀しに行ってくる・・・・」
あのときも夢はそこで終わった。

父の夢のときも
母の夢のときも
そこには行く場所があり
待っている人がいると云うこと。


そして夢に出てくる家は何時も同じ
十数年過ごした官舎。

ちっちゃな台所と六畳の茶の間、そして親父たちの寝室?
小学校の高学年から大学卒業までだから
いろんな思い出が一杯詰まった官舎が舞台

そんな茶の間のテレビの横においてあった鏡台の前に母は座っていた。
夢の中の母も若いし私も若かった


あのときの親父と同じく母も遊びに来てくれたのだと思う。


幾つになっても親は親。
子供は子供。

子供は親に甘えて、そんな子供を親は心配して・・・・・

夢でも逢えることが幸せなのだろうなぁ・・・・・