妻が入院して、もう二ヶ月が過ぎて、どうなのだろう。
何時もベッドて横になっていて何となく元気が無い。
病棟からの外出許可も出ているけれど一階の売店すら出かけない。
「おかあさん、下行ってコーラでも飲んでくるか。。。。」
「行きたくない。。。」
それでいてプリンやみかんジュース等を買っていくとペロリ。
そんな妻から電話が入って
「おとうさん、私の足の裏水虫かもしれんし薬持ってないけ?」
「儂、持ってないけど何とかするか」
家にいても妻の足の踵の当たりは乾燥して硬くなって時々薬は塗っているのは知っている。
だから薬局へ行って尿素入りのクリームを買って、
病室で両足の踵から足の裏全体に塗ってやる。
「おかあさん、毎日塗っていたら退院までに治ると思うよ」
「足の裏ベトベトする。。。」
「それくらいは仕方ないやろ。。。」
そして昼近い時間に病院を出ての午後。
また電話・・・
「おとうさん、何か足の、怪我したみたいや。。。。」
「分かった、すぐ行く。。。」
以前にこの病院へ入院していて散歩の途中に足首を捻挫したこともある。
健康保険証を持って、慌てて病院へ。
「おかあさん、どこ怪我したんや」
「ここ。。。」
何のことはない先ほど薬を塗った時古くなった血豆みたいのが半分ほど剥がれている。
「足の裏触ってたらこんなのになった。。。。」
「心配して走ってきたけれどこれならキズバン買いに行こうか。。。。。」
「うん」
買ったキズバンを車の中で貼って
「おかあさん、これでこれ以上痛くならんと思う。。。。」
『これくらいなら看護婦さんに言えば良いのに。。。気持ちの落ちている時だから仕方ないか。。。。』
私まで一緒に気持ちは落としたくないからせめて、妻の前では明るくしている。
毎日ベッドの上で何を考えているのだろうと不安感もある。
「おかあさん、折角病院出てきたのだし珈琲でも飲んで帰ろうか」
「私、あんまり飲みたくない。。。早く帰らんと叱られるし」
「儂、付いとるから大丈夫や」
長い夫婦生活やってると何となく妻の状態もわかる。
だから妻と一緒の時は空元気。。。。
何も要らんと言いながら頼んだオレンジジユースをあっというまに飲んで
「飲んでしもた」
「ちょっと待てや、わしの珈琲まだ半分以上残ってるし、タバコも一本吸わせてくれ」
多分今の妻の頭の中は空っぽ、何も考えていない。
仕方のないこと。。。。。かも。
今から少しずつ詰め直していったら一寸ずつ元気になれるかも知れないと思う。
今は何も考えることもない妻。
すっかり自分の体力も体にも自信を無くしている妻。
だけど、こんな病院だから看護婦も気づいていない。
こんな妻だと思っているのだろう。。。。明るく闊達な妻を誰も知らない。
こんな時こそ亭主は妻を守ってやらないと。。。。