昨日
「今晩、大きな台風が来るみたいだから泊ってあげるか?」
「泊ってくれるの」
「あんまり早く来れんけれどな」
そんな昼間の約束
少しの心配と少しの憎まれ口。
やっぱり台風の来る日・・・・
風の強い日はバカ息子でも傍に居た方が安心かも。。。。
そんな思いもあって10時ごろから母の一人住まいの家へ。
家を出る時も風は吹いてないし・・・雨も降ってない。。。
余計な約束をしたかもしれない、フッとそう思った。
でも直ぐに、偶には良いかな。。。。。
さすが10時を回ると母はベッドの中に居たけれど
来客用の敷布団の上に夏蒲団が掛けてあって、
やっぱり年老いても母親。
「ばあちゃん、来たぞ・・・」
「来てくれたの・・・」 もう涙ぐんでいる。
「遅いし、起きてこんで良いぞ。。。。」
シャツとステテコ姿で布団にもぐりこんで
、親父の本棚から1冊引っ張り出した本を5、6ベージ読むともう夢の中。
台風一過の青空を期待していたけれど朝は曇り空。
「ばあちゃん、台風来んかったみたいやねぇ」
「何とも無かったねぇ」
「泊りに来んでも良かったみたいや」
「来て、泊ってくれれば嬉しいよ、此処はおまえの家なんだから。。。」
そんな言葉を背中に聞きながら
昨晩妻が持たしてくれたゆでた菜っ葉のすぐり菜を細かく刻んで鰹節を掛けて。。。
残りは一杯分の味噌汁の具。
「ばあちゃん卵焼きでなくて目玉焼きにしたぞ」
「うん、何でも良い。。。。」
僅かのご飯と小皿に載ったすぐり菜、味噌汁と目玉焼き。。。
ささやかな朝食だけど母は喜んで食べている。
一体あと何度母の家に泊ってこんなことが出来るのか。。。
そんなこと考えていたら
「おまえ、ホントに料理がうまいね、T美ちゃん、喜んどるやろ」
「何も喜んどらんよ、ま、最近味噌汁は作ってくれんけどな」
「おつゆ、お代わりしても好いか。。まだあるかいね」
「別のでも良いかな、もう、それないし。。。。」
慌てて作った掻き卵汁、
「おまえ、何でも直ぐ作れるねぇ」
「ばあちゃんの作るの何時も見ていたしや。。。。」
共稼ぎの家で夕食前後には殆ど台所に居たような気がする。
七輪に火をおこして魚を焼いたり、
漬物桶から沢庵や白菜を上げてきたり
そしてそれをつまみ食いするのも台所での楽しみの一つ。。。
何でもない普通の家庭の会話、
そんな会話が母には嬉しいようである。
新聞広げて、お茶を飲んで、
偶には自宅よりゆっくりした時間が過ぎるみたい。
何時まで母とこんな時間を過ごせるのか。。。。
兄弟の云うように施設へ入れたらこんな時間はもう来ない。。。。
けれど、それが私の我儘かも。。。。