矢っ張り夏、
往診の日も暑い。
今更血圧が高いとか云っても
『じゃ、どうするんですか?』と聞きたい気持ちがある。
結局は血圧を下げる薬を飲み続けなければならない。
そんな事云われなくても薬は飲んでるんだし、
その薬が効いているのか、
効いていないのか、
飲んでる患者も分からないし
、飲ませている医師もわからないのだと勝手に思っている。
ただ少しは聞いているんだろうなぁと言う気持ちだけ・・・
ホントに「どうすれば下がるんですか?」と聞いてみたい。
そして、
そんな主治医に
「先生、私入院しょうかしら・・・・」と母、ポツリ。
「貴方は病気で無いから入院は駄目です。
それに協調性もないし、プライドも高いし。。。
入るとしたら施設だけです。」
「ふ~ん・・・・」
『あのなぁ、先生
これだけの歳なんだから
入院も施設の入所もはっきり認識できないのが分からないの・・・
もう一寸優しく噛んで含めるように説明してやって欲しい・・・・』
そして見送りに出た玄関で
「もう、とっくに独りでの生活は限界です。考えてください・・・」
ずっと昔から
『最後は家で終わりたい』
そう云っている人に
『もう限界だから施設へ入りなさい』なんて云えるわけないじゃない。
医者に対して『同じこと、何度でも言わなくても判ってる・・・』
そんな思いもある。
『老いて動けなくなったら家政婦でも頼んででも自宅で独りで暮らすんだ』
なんてずっと云っていた母にそんな事言える訳ない・・・・
暑いなぁ、
頭の中まで熱くなってきたぞ・・・
積んでは崩しの日々。
誰から云われなくても一緒にいる息子が解っている。。。。
特別徘徊も無く、
トイレなんかは時々失敗はするけれど、
独りで排便も出来る・・・
ヘルパさんとあんなに楽しそうに話しして笑っているのに
何が協調性が無いだ・・・・・
蒸し暑い日。
同じ言葉を繰り返す医者と母。
『施設へ行かなくて
家で頑張るよね、ばあちゃん
ドリンクも飲んでアイスも食べて・・・
そして喉が火傷するようなお茶を二人で飲んで・・・』