妻、彼女の育った山中温泉。
こおろぎ橋を久し振りに渡って少し紅葉を楽しんで・・・
そして彼女との思い出が一杯ある古くからの喫茶店・・・・・
山中を訪れると必ず寄って二人して、昔話してそして二人で和んでいるのですが・・・
今回も
「あそこで珈琲飲んでいこう・・・・」
彼女の実家から四、五十メートル位でしょうか。
大阪で仕事をしていた頃、
東京で仕事をしていた頃、
自分の家へ帰るより早く
彼女に会いたくて四つも先の駅に下りて、この喫茶店へ・・・
そしたら今頃の季節は首にマフラーをして普段着のままで走ってきた彼女・・・
そんな話は何回か書いて来ました。
そんな喫茶店へ入るとカウンターというより厨房の中に煌々としたライトが・・・
モノ好き、野次馬みたいなものだから
「どうしたん・・・・」
慌ててライトの処まで見に行きました。
何か撮影中・・・マスターも少し緊張した様な顔して珈琲をたてていました。
他の席でのモニターまで見に行ったら・・・関係者が四、五人いて
「何時もいらっしゃるんですか?」
「偶にね・・・」
「山中の方ですか」
「いいや、山中へ来た時に昔の思い出を辿って来るんです」
「えっ、思い出?」
「うん、貴方方も分かると思うけれどこのお店、古いでしょ、
内装も何もかもみんな昔のままですよ
嫁さんが此方の出身ですから若い頃、
何時もこの店で逢ったり、
待ち合わせしてたんです。だから色んな思い出が一杯・・・・」
女性のディレクターが
「良いお話ですねぇ、是非効かせて下さい・・・・」
「いいよ、詰まらん話・・・」
「とんでもない、是非・・・いいお話を聞かせて下さい・・・」
たかが地元の小さな地域テレビと思っていたらそこそこのテレビ局
顔は写さないと云うことで少し話をしてきました。
何時の放送かも聞かず・・・・
えてしてそんなもの。この小さな古い喫茶店で
又思い出が一つ増えました。
煙草のヤニや脂がしみ込んだ壁紙
今時のクロスでなくて何十年も前に流行ったドングロス、
椅子のスプリングも何もかも半分抜けたような座り午後地は悪いけれど
私と嫁さんにとっては思い出の一杯詰った宝の箱
綺麗に直したりせずに此の侭であって欲しいなと思う気持ちです。