何か独り言をブツブツ云っている妻の傍にいると
私も苦しくなって・・・・
母の処へ
 
「ばあちゃん、天気良いし、墓参りでも行くか」
「連れてってくれるの!」
「風冷たいからセーター着て行かんなんよ」
 
母にはカーデーガンを着せて秋の空は綺麗だけど
時折吹く風はすっかり冷えている。
僅かの距離の山へ走り、親父の居る霊園。
バケツに水を汲んで・・・・・
 
急に思いついたのだから何の用意も無く
供花は途中で摘んだ野菊とタンポポみたいな黄色い花。
親父も野草が好きだったからそんな花の方が喜ぶかもしれない。
 
線香の代わりに煙草を一本・・・・
 
『親父、元気ですか?』
 
亡くなってお墓に入っている人に元気ですか?
と云う人間もどうかしているとは何時も思うけれど
やっぱり何時ものようにそう問うてみる。
 
 
そして、母の見守りと妻の安泰、娘の孫の事。。。。
一杯お願い事ばかり。。。。
 
こんなに頼んだら親父も疲れるなぁと思ってしまう。
『この馬鹿ものが・・・しっかり自分で守ってやれっ』
と親父の声が何処かから聞こえてきそうな気もする。
 
山の斜面を吹き抜ける風は遥かに冷えている。
ついこの前まで暑くて融けそうだとか云っていたことが懐かしい・・・・
 
 
時々、気の向いた時、そして一人で悩んだ時、
そっと親父に相談に来る。
相談にくるだけで心が軽くなって安心してしまう。
 
『こんな時。。。親父ならどうしますか。。。』
 
答えも何も出ないけれど
親父が後ろで見ているだけで強くなれたような気がして、帰ってくることもある。
 
 
空は青い。白い雲・・・・・
 
イメージ 1
 
「ばあちゃん、帰るか?」
「うん、おとうちゃんと話ししてきたよ・・・・」
「そうか、良かったねぇ」
 
自分の事は棚に上げて。。。
これが次男の計画性の無さと要領の良い処かもしれない。
 
 
空には秋の雲・・・・一杯
 
 
母のようようにしてして歩く足元もおぼつかない。
他の場所と違って平坦な一角。
これもこの場所を選んだ父は母の先見か
 
「ばあちゃん、どこか熱い珈琲飲みに行く?」
 
そんな介護もありかなと思う秋の昼下がり・・・・