雑誌『サライ』の何カ月か前のをパラパラとめくっていたら
詩人佐藤春夫のこんな詩が載っていました。
『感傷肖像』
摘めといふから
ばらをつんでわたしたら、
無心でそれをめちやめちやに
もぎくだいてゐる。
それで、おこつたら
おどろいた目を見ひらいて、
そのこなごなの花びらを
そつと私の手にのせた。
その目は涙ぐんで笑ひ
その口は笑つて頬は泣いてゐる。
表情の戸まよひしに
このモナリザはまるで小娘だ。
ばらをつんでわたしたら、
無心でそれをめちやめちやに
もぎくだいてゐる。
それで、おこつたら
おどろいた目を見ひらいて、
そのこなごなの花びらを
そつと私の手にのせた。
その目は涙ぐんで笑ひ
その口は笑つて頬は泣いてゐる。
表情の戸まよひしに
このモナリザはまるで小娘だ。
これを読んだ時
始めは単純に
子供の幼いころ叱った時の泣き笑いの顔を思ってしまいましたが
何か最後の二行に引っかかるものが有りました。
さてこれに描かれたモナリザは子供か大人なのか・・・・
そしてこの『もぎくだかれた薔薇』は何色だったのだろう・・・・
文学の才能はありませんがつまらぬ事を半日考えていました。
大概小説を読んだり句を読んだりすると情景はイメージとして出て来るのですが
モナリザは・・・分かりませんが
薔薇の色は多分ピンク・・・・
谷崎潤一郎の妻、千代夫人を三者間の合意によって、
谷崎が佐藤春夫に妻を譲った「細君譲渡事件」を知って
初めてこのモナリザはやっぱり成人・・・・
幼児ならモナリザと云う表現はしないですものね。
資料の整理もしないで取り留めのないことを考えてしまいました。
妻がもぎくだかれる前に食器に浮かべた薔薇の花弁
少し混み過ぎたかも・・・・
