母の退院の日
米びつの点検やら、新聞の取り直しなど細かい点検も終わった。
冬桜

茶の間の暖房も、炬燵も入れて・・・・・
帰ったらすぐ母の好きなお茶も飲めるようにポットのスイッチも・・・・・
気負いはないけれど
何処かに
『さぁ、いよいよ・・・・』
と云う気持ちもあったり、
ヘルパーさんの云われた通り・・・
なんて思いもあったりしながら病院へと向かう。
何時もの通いなれた道は何も変わらない。
どうなるかなぁとなんて不安を持ちながらも
病室をそっと覗くと
もうしっかり退院の支度を終えてペットの隅にちょこんと腰かけている。
退院となると何と気の早い人なのだろう・・・・と感心もする。
そうして同部屋の方とは別れを惜しんでいるのである。
退院したら家に訪ねていくとか
好きなことを云っている。
お礼の言葉を云って病室を出た。
他の患者さん達とは小さなトラブルを何回か起こして来たけれど
母は母で一生懸命?愛想をふりまいているのだろう。
私にはこれからのことを考えると心配だらけの日ではあるけれど
とにかく退院出来て
自宅へ戻れると云うだけで母はすっかり上機嫌である。
少しの遠回りをして母の懐かしむ街中を通って自宅へ戻った。
母からは今後のことを聴かれもせず
ただ退院できたことで無性にはしゃいでいる。
長い入院からの帰宅だから
やはり勝手口からの『ただ今』と云う訳にはいかないだろう
母はやっぱり玄関からの帰宅でないといけない。
そんな事をやったり、考えたりしているとやっぱり何となく落ち着かない・・・・