長い間、母の事は小さな事に思えて仕方がありませんでした。
今振り返って介護の方を読み返しますと
丁度大震災の二日前、妻の誕生日の前日でした。
ここ一、二年程の間には日本の社会も家庭も
すっかり変わってしまった感じです。
まして大震災の後の政治のぐらつき具合は悲惨です。
もう少しゆっくりとの変化なら良いのですが余りにも変化が早すぎて
全て対応が遅れてしまいます。
変わらぬのは刈取風景です。一段高い田圃で青い空が綺麗でした。

初夏のある日、
あんなに我慢強い母が横になって寝転んでいる。
聞くと『腰の辺りが痛い』と云いだした。
慌てて湿布薬を買って来て、
母のパンツを少し下げてあちらを押さえ一枚、
此方を触って一枚、
「バアチャン、暫く様子見てや、まだ痛かったら病院行くし・・・・」
「うん、今日は早く寝る・・・」
やはり元気はない。
おでこを触っても熱はある筈もないし・・・・・
『そうだわな~、痛みが続くなら病院で診察を頼めば良いけれど…
病院への付き添いは…半日妹に頼んでみよう・・・』
自分の予定の経たない時には妹に頼む事に勝手に決めてしまった。
後一日だけ母の様子を見てからの決断にしよう・・・・・
一応妹の都合と母の具合との兼ね合いもあるし。
兄には報告するつもりもない。
仮に伝えても
いつぞやと同じ
「おう、おまえが連れて行ってやってくれ、
おまえの云う事なら聞くし・・・・」
話しても返って来る返事は決まっているだろうし、
そんな返事を聞いて腹をたてる位なら云わなくても・・・・
事後報告で済ませるし
場合によっては妹から連絡もするだろうし。
転んだ様子もないし大したことはないとは思う。
夏前のことでした。
めったに痛いとか云わない人でしたがやはり堪えることが出来なかったのでしょう。